著名人を演じたハリウッド女優の心境と“再現”方法
モナコ公妃となったハリウッド女優、グレース・ケリーの半生を描いた『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』が10月18日に公開される。グレース・ケリー役には、『めぐりあう時間たち』(2002年)でアカデミー主演女優賞を獲得したニコール・キッドマンが、華やかに、高貴に演じている。これに限らず、著名人をハリウッドスターが演じている作品は少なくない。グレース・ケリーを演じたニコール・キッドマン同様に、大きな覚悟のうえで、著名人を演じ、さまざまなアプローチで“再現”させている。 ■ダイアナ妃役をナオミ・ワッツが好演 英国皇太子妃のダイアナを題材にした『ダイアナ』(2013年)には、ナオミ・ワッツがダイアナ妃を演じている。この役についてナオミ・ワッツは「世界で最も著名な女性の一人を演じるので、本当に悩みました。プレッシャーもかなりあったし、演じられるかどうか自分でも疑問だった」と話している。一方で、引き受けた理由については「誰もが自分なりのイメージを持っている実在の女性を演じるのは至難の業だと感じる。ダイアナ妃のように、人の関心を引き付ける人物というのは稀だから。人間としてそれは多くの面を持っていた人だったとも言える。弱さ強さ、カリスマ、美しさ、思いやり、情熱・・。この役にノーという理由は数多くあったけど、考えれば考えるほど、この役にノーは言えないと思うようになったの。それでこの挑戦に挑もうと思ったわけなの」と、女優としての“果敢”にダイアナ役に挑戦したという。 演じる際には、さまざまな情報を入手し、ダイアナ妃に関する本を全て読破、古い新聞やテレビ番組なども鑑賞し、ダイアナの特徴を彼女なりに習得し、見事に“ナオミ・ワッツ版”ダイアナを演じている。 ■サッチャー元首相役を演じたメリル・ストリープ 世界で最も有名な女性の1人で英国首相だったマーガレット・サッチャー氏を描いた『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(2012年)では、名優、メリル・ストリープがサッチャーに扮している。指揮を執ったフィリダ・ロイド監督からのオファーに対し、メリル・ストリープは「フィリダからマーガレット・サッチャーの人生と女性指導者をめぐる問題を描いた映画を作ると聞いて、すぐに関心を持ちました」と、強い関心を示したという。