県内では最大約11万1400戸が停電 四国の大規模停電はなぜ起きたのか?【徳島】
四国で36万戸あまりの大規模停電
電気の送配電事業を担っている四国電力送配電によりますと、今回、徳島県内では11万1400戸が停電、このほか、愛媛県で11万1900戸、高知県で7万9500戸、香川県で6万2500戸が停電し、あわせると36万5300戸の大規模な停電となりました。 また、徳島県内の停電は県北部から県西部にかけての5市9町に及び、主なところでは徳島市で約4万1600戸、藍住町で約1万7800戸、北島町で約8900戸、美馬市で約5100戸、三好市で約1500戸などとなっています。 ( 一楽泰志記者) 「午後10時、北島町の様子です。現在は停電が復旧しています」 9日夜9時過ぎの徳島市内の映像を見ると、次第にあかりがついてくのがわかります。 完全に電気が復旧したのは、夜9時49分。 実に停電発生から約1時間半後でした。 徳島県のまとめによりますと、停電により徳島市で100歳の女性が、石井町で87歳の女性が、それぞれ自宅で転倒し救急搬送されたということです。 また、信号が消えているなど約100件の110番通報があったということですが、事故などは無かったということです。
なぜ、これほど大規模な停電が発生したのか?
しかしなぜ、これほど大規模な停電が発生したのでしょうか? 四国電力送配電によりますと、四国と本州の間には「瀬戸大橋」と「紀伊水道の海底」に敷かれた送電線があり、四国と本州との間で電力を共有しあっています。 しかし、9日土曜日の午後、瀬戸大橋側でトラブルが発生し、紀伊水道側のみで電力を共有していたところ、なんらかの原因で本州に送る電力が急増し、四国内の電力が不足する事態となりました。 このため、電力の供給をストップする装置が働き、停電につながったというわけです。 本州に送る電力が急激に増えた詳しい原因について、四国電力送配電は「調査中」としていて、近く説明の場を設ける予定と話しています。
大規模で長時間の停電が発生した場合の注意点
今回のような大規模で長時間の停電、慌て方も多いかと思いますが、同じような停電が発生した時の主な注意点をまとめました。 停電が自分の家だけでないことを確認したうえで、まず「電化製品のコンセントを抜く」、電気が復旧する際に一気に電流が流れ、火災が発生することを防ぐためです。 次に「ろうそくは使わない」、これも火災につながる恐れがあります。 停電に備え、懐中電灯やランタンなどを事前に準備しておいてください。 そして貴重な連絡ツールとなる「携帯電話は省電力モードに」、充電用のモバイルバッテリーも事前に準備しておくと大事な備えとなります。 このほか、停電時の情報収集源となるラジオも、ぜひ事前に準備しておいてください。