突然ニオイがきになって仕方がない…「わきが臭」の原因と対処法を専門医が解説「肉や脂質の多い食事は気をつけて」
急にわきがのような臭いが気になり始めたり、周りから指摘されたことがある人もいるでしょう。突然わきがになることはあるものなのか、原因や臭いを軽減させる方法などについて、共立美容外科の遠山貴之さんに聞きました。 【円グラフ】あなたが夫のニオイ(体臭)が気になりだしたのは、結婚前ですか?結婚してからですか? ◆わきがになったように感じてしまう原因は…肉や脂質の多い食事、喫煙、飲酒、ストレスも要注意 結論から言うと、急にわきがになることはありません。わきがの原因は、脇などの体の一部に局所的に分布するアポクリン腺の数が影響しています。アポクリン腺はわきが特有の臭いの原因となる物質を含む汗腺。アポクリン腺の数は遺伝で先天的に決まり、後天的に増えることはないため、急にわきがになることはないのです。ただ、もともとわきが体質だった人が、何らかの原因でわきが臭が強くなることはあります。アポクリン腺はケアをしても汗腺の数は減らないので、自力でわきがを完治させることは難しいでしょう 急にわきがになったように感じる原因としては、思春期、妊娠、更年期など、「ホルモンバランスの変化」があります。いずれもホルモンバランスが大きく変化して汗腺が刺激され、アポクリン腺からの発汗量が増えて臭いがきつくなり、急にわきがになったように感じるケースが多いです。 「肉や脂質の多い食事」を摂りすぎるのも急にわきがになったように感じる原因の1つ。アポクリン腺から出る汗にはたんぱく質や脂質が含まれているため、肉や脂質を多く摂るとわきが臭が強くなりやすいです。たばこに含まれるニコチンには汗腺を刺激する作用があるので「喫煙」も要注意。そもそも喫煙をすると汗が多く出る可能性もあります。「飲酒量の増加」によってアポクリン腺からの発汗量が増えるとわきが臭が悪化します。アルコールに含まれるアセトアルデヒドは強い刺激臭のある物質で、汗に混ざって分泌されるため、強い臭いが生じてしまうでしょう。 「ストレス」もホルモンバランスに影響を与えます。過度のストレスを感じると交感神経が優位になり、汗の分泌が増えて常在菌や雑菌が繁殖しやすくなるため、臭いが悪化しやすくなります。また、ストレスを感じていると通常よりも臭い成分を多く含んでいる汗を分泌する傾向にもあります。また、わきがの症状が軽度であっても肥満になると、臭いが強くなる場合もあります。