神村、鹿実の壁を破れ! 国分中央は「全力疾走・最大発声・真剣勝負」で鹿児島の頂点を狙う
昨今、鹿児島県内で着実に結果を残し、虎視眈々と頂点を狙っているのが国分中央だ。昨年の秋季大会では、準々決勝で神村学園に敗れるもベスト8進出。春季大会でも、準々決勝で鹿児島実に0対2で惜敗するも、安定した勝ち上がりをみせている。 ◆【トーナメント表】春季鹿児島県大会 結果一覧 そんな国分中央には、『全力疾走・最大発声・真剣勝負』というモットーがある。 その歴史を紐解くと、『全力疾走・最大発声』は下村幸太郎前々監督が作り、そして『真剣勝負』は、床次隆志前監督が付け加えたものになる。 脈々と引き継がれる国分中央のモットーが、チームにどのような影響を与えているか。国分中央の伝統と今に迫りたい。 安井渉監督は、このモットーこそが、チームの一体感を強化する要素であると語る。 「全力疾走・最大発声・真剣勝負。これだけは絶対にやろうねと選手と話していることなので、それがチームにも浸透して、この言葉のもと、チームもまとまっている感じですね」。 主将の東田 誠矢(3年)は、この伝統について、「他のチームに負けないものが、『全力疾走・最大発声・真剣勝負』です。何事も全力ですることは、他のチームに負けないと思っています。また、今年のテーマでもあるんですが、『誰かのために全力で』っていうのは、ずっと毎日練習の中で言うようにしています」と語る。 同じくマネージャーの中馬あめり(3年)は、「日本一の高校生集団を意識し、野球以外でも一人の高校生として一人一人がお互いに高めあっています」と話す。 もう一人の3年生のマネージャー東祐来(3年)も、「国分中央のアピールポイントは、みんな仲が良く、全力で何事にも取り組み、誰かのために全力で野球をするというところです」と述べ、チームのモットーが部員たちに浸透しているのが伝わる。 そして、その共通のモットーの下、選手が自身で考え、練習中も甘えることなく指摘しあえるチームとなった。安井監督は、今年の4月に国分中央の監督に就任したばかりだが、選手たちが自主的に動く姿勢をすぐに感じたという。 「チーム内での指摘や、練習中のプレッシャーのかけ方は、他チームにはないような雰囲気だなと感じます。(選手同士)お互いに指摘をし合い、自分たちでパーって集合して『今のは、こうじゃない』とか、僕らが指示しなくても自分たちで話し合っている場面は多いです。特に守備に関しての意識は高いと感じます」。