=LOVE・野口衣織が「BuddyDaddies」を語る!「私も零の大切な仲間の中に入れてくれませんか!?」【連載:いおはにほへと。#26】
指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ・=LOVE (イコールラブ)のメンバーであり、アニメ好きの野口衣織が「神セリフ」からアニメの魅力をひもといていく連載企画。第26回では、殺し屋のバディが子育てに奮闘する!?「BuddyDaddies」について語る!(※この記事には、作品のネタバレが含まれています) 【写真】パンクなスタイルも着こなす=LOVEの野口衣織 ■「BuddyDaddies」ってどんなアニメ? 来栖一騎(CV.豊永利行)と諏訪零(CV.内山昂輝)の殺し屋バディが、4歳の女の子・ミリ(CV.木野日菜)を引き取ることに。ミリの食事の世話から遊びの相手、保育園の送迎などに大慌ての2人だったが、なんとミリは2人が始末した極悪マフィアボスの隠し子だったことが発覚!果たして、殺し屋の仕事と育児の両立は可能なのか?仮初めの家族に幸せは訪れるのか?痛快アクション&ホームコメディ! ■“バディもの”が大好きなので最高でした! この作品は、いつも通りNetflixでオススメされて気になってお気に入りに入れていたんですけど、イコラブのメンバー・佐々木舞香も「めっちゃ面白かったよ!衣織も絶対好きだから!」とオススメしてくれたんです。そんなに言うならと思って見てみたら、もう最高でした。だって私、“バディもの”大好きですし!(笑)しかも殺し屋、裏社会の人間、娘がいる…って何事!?大ごとやないか~い!と思って(笑)。いやぁ、本当によかったです!(拍手) 最初、一騎と零の2人が裏社会の人間なんだろうなってわかるようなアクションシーンから始まって、どうやら娘がいるらしい…という流れからミリちゃんと出会った事件の回想へとつながっていきます。そして、2人の殺し屋が小さな女の子を引き取ることになり、育児と裏稼業の両立に悩みながら共に日々を過ごしていく中で幸せを感じ始めていたけど、その生活を脅かす不穏な動きが忍び寄ってきて…という、起承転結の承から転までの部分がテンポよく進んでいき、最後に衝撃の「結!!」が待っているんです。11・12話あたりの「結!!」の部分がもう、すごいんですよ。ここはネタバレしたくないので是非見て楽しんでほしいんですけど、クレッシェンドのように終盤にむけてどんどん盛り上がっていくストーリー展開がすごく面白かったです。 ■凸と凹がうまく重なった瞬間、最高すぎました!! この作品の見どころはたくさんありますが、そのうちの一つは零の成長。零は実家が巨大な裏社会のファミリーで、幼少期から殺し屋になるよう訓練されてきたからか、感情が死んでしまっているというか、何にも興味がなくて大切なものもないし、ただ殺すためだけに生きてるみたいな、冷めきっている人だったんですね。そんな零が、ミリちゃんと出会って一騎と3人で一緒に住むことで、どんどん心を開いていく様子がわかります。 今回選んだ神セリフにも関係しているのですが、一騎は大切な人を失った過去があり、そのトラウマでマイナス思考になってしまう時があって。そこで零が、元々そんなに真っすぐで前向きな思考回路じゃなかったはずなのに、最初の頃だったら絶対に言わないような一言で一騎の心を動かすんです。今まで大切なものなんて何もなかった零だからこそプラスに捉えられて、マイナス思考になっていた一騎を引っ張り上げることができたという、このプラスとマイナス!凸と凹がうまく重なった瞬間!!最高すぎました!! 特に「結!!」の部分では、誰かのためにこうしたい、自分が変わるっていう思考回路を持ち合わせていなかった零が、ミリちゃんと一騎との普通の生活のために「俺は変わる」と言って今までの自分の人生を捨てる決定的なシーンがあります。それを見て、「私も零の大切な仲間の中に入れてくれませんか!?」って思いました(笑)。それくらい、すっごくカッコよかったです。 ミリちゃんは本当に純真無垢な子どもという感じで、2人の気持ちやリアルな状況は何もわからないけど、だからこそ2人を助けられる行動を取ったりもしてて、見れば見るほど好きになります。そりゃ一騎と零も愛おしくてたまらないだろうなって納得しちゃう可愛らしさですし、私はイコラブメンバーの大谷映美里のことを「みり」と呼んでいるので、その度にミリちゃんのことが頭に浮かびます(笑)。この前、「最近好きなアニメに“みり”(という名前)が出てくるんだよ」って本人にも伝えました(笑)。 ■これぞまさに“三本の矢”だ!と思うバランスのよさ 個人的には一騎と零の声優さんお2人のシリアスなシーンの演技がすごくリアルに感じたというか、本当につぶやいてるような雰囲気ですごく胸にきました。あと、カメラワークや演出もいい!たとえば零の背中が映っているシーンで、その時の零の動揺を表しているかのように画面がグラグラって揺れたりするんです。「今きっと息をのんでいるんだろうな」とか「声の出なかった一瞬が静寂になってるんだろうな」っていう情報が視界から入ってくるので、ついつい巻き戻して見たくなっちゃうことがよくありました。 アクションも最高にカッコよくて、特に終盤のシーンはかなりリアルに描かれていますし、その面でも見どころ満載です!アクションシーンでは零が活躍して、家事やミリちゃんのお世話に関することでは一騎が活躍してっていう感じもいいですよね。裏社会で生きてて同じ子を育ててるっていう、同じところにいる2人だけど担う役割が違うというか、それぞれに個性があっていいなって。 だから、見どころポイントとして最初に挙げた零の成長過程もとっても素敵だけど、一騎だからこそ持っている視点も素敵だし、その2人の間で変わらずに明るく癒やしを届け続けるミリちゃんの存在も軸になっていて、3人のバランスがよすぎる!これぞまさに“三本の矢”だ!って胸が熱くなりました。 ■この言葉を決して名台詞っぽくはせずサラッと言っているのがすごい 「俺はさ、怖いんだよ。変わっちまうのがさ。あいつを死なせた罪を忘れて、別のなにかで満ち足りて、あいつが思い出の中から…消えちまうんじゃないかって……。それが怖くて、変わりたくないんだ…」来栖一騎 「……思い出は、牢屋なんかじゃないよ。」泉かりん (第7話より) 一騎は既婚者だったんですけど、ある事件で妻とお腹にいた子どもを失ってしまいました。これは、その亡くなった妻の妹との会話です。一騎が死なせたというわけではなくて、状況的に一騎がそう思ってすごく責任を感じてしまっているだけではあるんですけど、それに対して妻の妹・かりんは、この言葉を決して名台詞っぽくはせず、聞き逃しちゃうくらいサラって言うんですよ。一騎なら、ミリちゃんと幸せになれるよって。 一騎自身も、思い出を牢屋にしていたわけではないと思うんです。むしろ大切にしたい、忘れたくないっていう葛藤の中で生まれた心情だったはずなのに、きっと妹さんには一騎を閉じ込める牢屋に見えたんだと思うと、だからこそあまり重く言わなかったのかなって。「過去に捉われなくていいんだよ」というニュアンスの言い回しで「牢屋」という単語を使うのが、私の中には今までない表現だったので、忘れたくないセリフだなって思いました。 ■そこで笑わないで!カッコよすぎて苦しいから!! ちなみに、一騎も零ももちろん大好きなんですけど、本音を言えば…一番好きなのは情報屋の久ちゃん(九棋久太郎)です!もうこの人、絶対ダメ人間だと思うんです!(笑)一騎も零もダメな大人ではあるんですけど、その2人とはジャンルの違うダメさ。基本的に2人に対しては無表情だし冷たくて、「何よりも俺が与えた仕事を優先しろ」みたいな感じなんです。 でも、2人の仕事がはかどるように一旦ミリちゃんを預かるって言う時の、優しい声と!表情と!セリフが!!頭から離れません!(泣)しかも最初はミリのこと「お嬢ちゃん」って呼んでたのに、ジュースを出してあげる時に「お姫様」って言うんですよ!え?どういうこと!?みたいな。女性との接し方がうますぎる!そのセリフ言ってる時、どういう気持ちだよぉ!って(笑)。 終盤では久ちゃんが2人に謝るシーンがあるんですけど、こうすればよかった、俺の責任だって2人の現状にすごく責任を感じてる姿も男らしいし、だから最後、2人があることを決心した時には協力してくれるところも漢気があって。その時に微笑んで帰ってくんですけど、そこで笑わないで!カッコよすぎて苦しいから!!ってなりました(笑)。 そして眼鏡キャラによくある、眼鏡がキラーンと光って目が見えないみたいな、あれもいい!そういえば、喫茶店のマスターだからなのか、子どもにジュースをあげる時ですらカクテル作るみたいにシェイクするんですよ。もう、何もかもカッコよすぎてつらいです!