【速報】「人を殺すことだってできるから。検察なめんなよ!」 恫喝『取り調べ映像』法廷で再生 冤罪の裏側に『最高検』の指示 方針変えた地検特捜部 大声で怒鳴り 机を叩いた特捜検事 供述を変えた元部下 生まれた元社長の冤罪【プレサンス元社長冤罪事件】
■映像は「48分」で足りるとした高裁
しかし、これに『待った』をかけたのが高裁だった。 2024年1月の大阪高裁第2民事部(三木素子裁判長、池上尚子裁判官、田中俊行裁判官)は、裁判の証拠として調べる映像は48分間で足りるとして、地裁の決定を認めなかった。 この48分間の中には、「検察なめんな」という暴言や机を叩く田渕検事の姿は録画されていない。 高裁は2つの理由をあげている。1つは、検事の口調や取り調べの雰囲気は、映像の反訳(すなわち、文字起こし)で把握できるので、映像を見る必要性は高くないこと。 もう1つは、映像が開示されると、取り調べを受けた元部下のプライバシーが侵害するおそれが完全に払拭できないという理由だった。
■「映像は格段に多くの情報含む」最高裁が高裁の決定を覆す
山岸さんは最高裁に不服を申し立てた。 最高裁第2小法廷(草野耕一裁判長)は、映像は反訳や法廷での証言と比べて格段に多くの情報を含んでおり、正確性もあると認定。 さらに、元部下のプライバシー侵害のおそれも(映像の提出を認めない)理由にはならないと指摘。 そもそも元部下はモザイク処理等の配慮があれば映像の提出に同意していた。 高裁が理由としてあげていたプライバシー侵害の「弊害が発生するおそれはない」と判断した。 すでに山岸さんの提訴から2年半が経っていた。
■「取り調べの違法が問題になっており、それを検証するための録音録画があるのですから、証拠として認められるのは当たり前のこと」と弁護士
最高裁決定が出たことを受け会見を開いた山岸さんの代理人・中村和洋弁護士も現状の制度に対し苦言を述べるのを忘れなかった。 【中村弁護士】「取り調べの違法が問題になっており、それを検証するための録音録画があるのですから、証拠として認められるのは当たり前のこと。当たり前のことにここまでの手間と時間がかかったことには課題が残っていると思っています」 かくして、問題部分が録画された取り調べ映像も裁判の証拠となり、国民の目にも届くことになった。
■20日の法廷で特捜検事の「取り調べ映像」再生
20日、大阪地裁の法廷で特捜検事の取り調べの実態が記録された映像が、初めて公開された。 国賠訴訟の中で、検察は「文字起こしで足りるので、映像を見る必要がない」と公開に抵抗し続けた。 なぜ、かたくなに抵抗を続けたのか。 映像を見れば『一目瞭然』となるだろう。
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