【WWE】中邑真輔が明かす〝進化〟の裏側 弓道にも食指「天龍源一郎に比べたら屁でもないでしょ」
ノア来年1月1日の日本武道館大会で佐々木憂流迦(35)と対戦する米WWEのスーパースター・中邑真輔(44)が、進化の裏側を明かした。11月からは〝ウェイワード・サムライ〟に変貌してUS王座を獲得するなど、キャリア23年目にしてさらなる新境地を開拓。常に変化を求め続ける中邑を突き動かすのは、先人たちへの敬意と飽くなき探求心だ。 中邑は27日に行われた会見で佐々木と対峙。19日後楽園大会で自身の必殺技キンシャサを繰り出した佐々木を「少しばかり落胆をしまして、そういう選択肢を取るのかと。プロレスごっこ、中邑真輔ごっこでもやってるのかと。そういう意味で一つイラッとする感情の動かされ方をしたのは、好意的に取ってやろうかなと思いましたね」と斬り捨てるなど、終始圧倒的なオーラを放ち役者の違いを見せつけた。 「奇跡の一戦」と呼ばれた2023年1月のグレート・ムタ戦ではメインイベンターを務めたが、今回の武道館大会はGHCヘビー級王座戦(王者・清宮海斗 vs 挑戦者OZAWA)にメインを譲った。取材に中邑は「グレート・ムタの世界的価値と中邑真輔が対戦するという稀な機会という意味では、至極まっとうなメインイベントだったと思いますし、今回に関しては状況が違うと。これからのノアを占う上でのOZAWA選手と清宮選手、かつそこにGHCがかかると。団体が何に重きを置くかという部分での彼らがメインというのはまったく異論はありません」と語った。 泰然自若とした言動は、絶大な自信に裏打ちされている。11月からは不気味なメークを施し、コスチュームを一新。凶悪さを増したファイトスタイルでUS王座も奪回した。常に変化を求める中邑は「僕は先人たちを見てきてるわけですから。天龍源一郎に比べたら屁でもないでしょ、僕の変化なんか。そういう意味ではまだ僕、伸びしろありますって捉え方です。武藤敬司にしてもシャイニングウィザードを完成したのいくつの時ですかって話じゃないですか。マネをするつもりはないですけど、中邑真輔に置き換えて何を応用できるかっていう」と持論を展開した。 リング外でも新たな刺激を取り入れ続けている。「最近だと弓道始めました。フロリダに弓道場があったんですよ。一つはいやらしい意味では、今の自分のキャラクターに何かヒントがあるだろうというのと。あとは武道というものにものすごく愛着があるので、機会があればやりたいと。その機会を見つけてしまったということですね」と近況を報告。「作法と見え方を重視する武道だなと思って。自分の所作や立ち振る舞いにいい影響するんじゃないかという期待はしてます」と目を輝かせた。 世界最大団体で8年以上活躍しながら、決して現状に甘んじることはない。スーパースターたるゆえんを、2年ぶりの日本武道館で見せつける。
岡本佑介