大谷選手が現地記者に語ったことは 水原容疑者「口裏合わせ」依頼 上下黒スーツ“足かせ”つけ法廷へ
上下黒のスーツ姿の水原一平容疑者。違法賭博について大谷選手に「口裏合わせ」を頼んでいたことが新たに分かりました。一方、現地メディアの取材に応えた大谷選手、記者たちに何を語ったのでしょうか。
水原容疑者は、現地時間12日に撮影されたときと同じ上下黒のスーツ姿でロサンゼルスの連邦裁判所に出廷しました。両足には“足かせ”がつけられていましたが、入廷後に取り外され、終始落ち着いた様子で弁護士の話をうなずきながら聞いていました。 質問には、「YES」といつもの小さめな声で応答していました。 傍聴席には大勢の報道陣が詰めかけていましたが、水原容疑者が視線を送ることはありませんでした。その後、大谷選手との接触禁止、いかなる賭博も行わないことや、パスポートの返納などを条件に保釈されました。 違法賭博などで勝ちより負けが大きく膨らみ、日本円で約62億円の損失を抱えていたという水原容疑者。大谷翔平選手の口座から約24億5000万円を不正に送金したとして、銀行詐欺の疑いで訴追されています。
水原容疑者は、先月の韓国での開幕戦の直後、ロッカールームでチームメートに自身がギャンブル依存症であると打ち明けたとされています。大谷選手もいる前で「大谷選手が借金を肩代わりした」と説明。一方、大谷選手は水原容疑者の賭博や借金について、このとき初めて知ったと明かしています。 そして、新たに分かったのがその数時間後に交わされたとされる2人の会話の内容です。場所は、2人の宿泊先のホテルの会議室。関係者によると、大谷選手が初めて聞いた話について説明を求めると水原容疑者は、「借金を肩代わりしたことにしてほしい」と、ロッカールームでの自身の発言の筋を通すため、口裏を合わせるよう依頼したといいます。大谷選手はそれを拒否したということです。 先月、大谷選手はそのときの状況について明かしていました。 大谷翔平選手(3月26日) 「僕は彼の借金返済にそのときも同意していませんし、ブックメーカー(賭博業者)に対して、彼に送金をしてくれと頼んだことも許可したことももちろんないです」 大谷選手が肩代わりしたことにできなかった水原容疑者はその翌日、アメリカのスポーツ専門誌「ESPN」の取材に対し、「大谷選手は何も知らなかった」「すべて私の責任だ」と応えました。 水原容疑者の銀行詐欺への認否については、来月9日に行われる予定です。 ◇ 地元紙によると、今回の件について大谷選手は「一区切りがついたので野球に集中したいと思っています」とコメントしたと伝えています。 (4月15日放送『news zero』より)