はじめてのハーブ栽培におすすめの種類は?
心地よい香り、ナチュラルな風情でくらしを和ませてくれるハーブ。「ハーブとは、何かしら人のくらしに役立つ植物のこと。食べたり飲んだり、美容に生かしたりと使い道はとても多彩です。疲れたときも、ハーブに触れるだけでエネルギーをもらえるはず」と、ハーブに詳しいガーデナーの伊能美緒さん。『趣味の園芸』4月号では、定番の種類から、まだあまり知られていない新顔のハーブまで、伊能さんにたっぷりと教えていただきました。
はじめてでも育てやすいハーブ
「これからハーブを育ててみたい」という方に向けて、数あるハーブのなかでも、特に丈夫で手軽に育てられるものを伊能さんにセレクトいただきました。4月号から、おすすめの種類を一部抜粋して紹介! ビギナーさんでも失敗なく、ハーブ栽培の楽しさに目覚められますよ。
生け垣や目隠しにもなる常緑性ハーブ「マートル」
和名はギンバイカ。枝を切ると、さわやかな香りが漂う。白い花、紺色の果実と、季節ごとの変化も楽しい。果実はコショウ代わりとして使われることもあるが、風味は軽め。常緑性で頑強、わき芽が次々と伸び、剪定で形が乱れにくいため、生け垣や目隠しにしてもよい。
パクチー、シャンツァイとしてもおなじみ「コリアンダー」
葉はさまざまな料理に、花はサラダなどに、種子はスパイスに利用ができ、香りも部位ごとに異なる。葉の香りが苦手な方は、香りがやさしい花や種子を利用するのもおすすめ。
一年中収穫でき、育てやすい「ローズマリー」
立ち性、這い性、半這い性、花色が白、紫、ピンク、細葉、広葉と形態が多様なので、好みの品種を選んで。移植を嫌うので、植え場所は吟味を。
ハーブで使う部位は花や葉、茎、果実、根などいろいろ。また、一年草、多年草、樹木などがあり、種類も非常に豊富です。1種類育てて上手に育たなくても、あきらめないで。いろいろチャレンジすればきっと相性のいいハーブが見つかるはず。育てて、使って、自分に合ったハーブを見つけるのも楽しみの一つです。 伊能美緒(いのう・みお) ガーデナー 高校時代にタネからバジルを育てたのをきっかけにハーブの魅力を知り、衣食住でハーブを楽しむ暮らしを実践。ハーブをメインにした有機栽培での庭づくりやメンテナンスを行うほか、園芸教室なども開催。植物店も営む。 ●『趣味の園芸』2024年4月号 注目特集「育てて生かす 新顔ハーブ」より