近くにいて欲しくない!「アイドルのスク水」や「パーカーおじさん」に噛み付き、殴りかかる「お気持ちジャイアン」な人達
他人のパーカーを笑うな
他人の装いにケチをつけると言えば、少し前に脚本家の妹尾ユウカさんが「商談にパーカーで来るおじさんはおかしい、みんなデブ」と述べられ、結構な批判を集めていました。でもアレ、ちょっと言いにくいんですが……ただ単に妹尾さんが相手に舐められているだけ、のような気がするんですよね。 私も50過ぎていますが、パーカー大好きだし、仕事だろうが商談だろうが「大丈夫な時」はパーカーを着て出掛けます。逆に言えば「大丈夫じゃない時」は着ません。 例えばお固い業界からお仕事を頂戴する際のプレゼンとか、役所とお取引する時とか、そのほか自分にとって重要な場面、大事な相手なら、必要に応じてちゃんとスーツで行きます。当たり前ですよね。 服装で判断するなよ、なんて思わないし、服装で判断される場面があって当然だし、むしろコッチが相手を服装で判断することだってある。要はTPOを見極める能ミソがあるか、そこを見たり見られたりしているワケです。 妹尾さんが「商談にパーカーで来るジジイはおかしい」と思っているにもかかわらず、彼女の打合せにパーカーおじさんが頻繁に出没するのであれば、それはファッションセンス云々の問題ではなく、恐らくそのおじさん達、彼女からパーカーで人間性を判断されても一向に構わないと考えている(=つまり舐められている)可能性があるのでは、と。 そもそもこの件って、男・女を入れ替えてみれば話は早く、 「打合せにTシャツで来る女性はおかしいし、デブ」 なんて言おうもんなら、SNSでタコ殴りにされ吊し上げ喰らって丸焼けになって終わるだけ。下手したら抱えている仕事にも影響が出るでしょう。つまりその程度のご高説だということです。 結局はみんな法の範囲内で好きな格好すれば良いし、互いにガマンしあえば良いし、それが多様性なんです。五百城さんのスク水にしても、パーカーおじさんにしても、「装い」は法で守られた表現の自由ですからね。ケチをつけたところで、高確率で「ほっておいて」と言われて終わるだけの話。そう思いません? え、他人の装いの批判するメディアがあるんですか? それって……おや、誰か来たようだ。 Text:小木曽健(国際大学GLOCOM客員研究員) ※本記事のタイトル・画像はFORZA STYLE編集部によるものです。
小木曽 健