夏の環境が変わりつつある今、秋にアサガオとヒマワリを咲かせる新提案!
夏の花として、長く愛されてきたアサガオとヒマワリ。でも、近ごろの夏の強烈な暑さと日ざしに、せっかく咲いた花がすぐにしおれたり、葉や花びらが傷んでしまったりと、残念な思いをしていませんか。そんな方におすすめしたい「夏にタネをまき秋に開花を楽しむ」新提案を、幅広い植物の栽培を手がける若松康史さんが教えてくれました。『趣味の園芸』7月号より、一部抜粋してお届けします。 みんなのアサガオの写真
猛暑を避けて咲かせてみよう
アサガオとヒマワリは、日本の夏を代表する花として長く親しまれてきました。ところがここ数年、10月になっても夏日が続き、どちらの花も秋まで長く咲くようになりました。 あるときイベントのためにヒマワリを時期外れの夏にまいてみたところ、秋に真夏より2倍も長い期間咲いてくれました。アサガオも気温が下がってくると、1花が長い時間咲いています。夏の環境が変わってきている今、新たな育て方で楽しんでみるのはいかがでしょう。
秋に咲かせる魅力を味わって
7月号に掲載した「ひと目でわかる 夏のタネまきカレンダー」は、これまで適期とされてきたタネまき時期に対して、7月や8月にタネまきした場合の開花期を示したものです。アサガオは7月にタネをまいても50~60日で開花、ヒマワリは8月中にまいて40~50日ほどで咲きます。 気温が下がり始めた時期に咲くアサガオやヒマワリは傷みが少なくて美しいものです。さらに、真夏は朝早くしぼんでしまうアサガオが、秋には日本アサガオで昼ごろまで、西洋アサガオは夕方近くまで楽しめます。ヒマワリは真夏には10日ほどしか花がもちませんが、秋には2~3週間も咲き続けます。 7月号を参考に、夏にタネをまいて、ぜひゆっくりアサガオを楽しみ、ヒマワリの花色を満喫してください。 教えてくれた人/若松康史(わかまつ・やすし) 草津市立水生植物公園みずの森 東北大学大学院を修了後、種苗会社や試験場などを経て、滋賀県草津市立水生植物公園みずの森に勤務。球根植物をはじめとする植物全般に造詣が深く、水やりからタネまきまで疑問に思ったことは実験している。 ●『趣味の園芸』2024年7月号 注目特集「新提案! 夏のタネまきで楽しむアサガオとヒマワリ」より