「防災拠点」大阪城公園で自衛隊員が石垣降下訓練
「防災拠点」大阪城公園で自衛隊員が石垣降下訓練 撮影:岡村雅之 編集・ナレーター:柳曽文隆 THEPAGE大阪
震災発生時などの防災拠点となっている大阪城公園(大阪市中央区)で27日、市民の防災意識を高める啓発イベント「防災拠点である大阪城公園を知ろう!」が開催され、自衛隊員による石垣降下訓練などが実施された。天守閣をバックに隊員たちが石垣を降下する緊迫した訓練が展開され、観光客らが興味深そうに見入っていた。 【拡大写真と360度映像】360度カメラで大阪城の深い堀を撮影
ロープを頼りに高さ20メートルの石垣を降下
啓発イベントは大阪城パークマネジメント共同事業体が実施し、訓練には陸上自衛隊第36普通科連隊の隊員約250人が参加。降下訓練は災害時の救助訓練を想定し、天守閣西側にある内堀で実施された。 隊員たちがロープを頼りに石垣を降下。石垣のすき間に自生する雑木を、ノコギリで除去しては移動。堀には僚船が待機し、除去された雑木を回収していく。隊員が石垣を降下しきると、ゴムボートに乗り込んで離脱する一連の訓練を繰り返した。
石垣最上部から堀の水面までの高さは約20メートル。隊員たちが石垣に張り付いて活動する様子は圧巻。時ならぬ緊迫した訓練に、観光客らが興味深そうに見入っていた。 イベントは2014年以来4回目。内堀の空堀エリアでは自衛隊員たちが散らばり、除草や清掃活動に取り組んだ。自衛隊の災害時支援活動紹介の一環として、昨年の熊本地震でも被災地で設営された野外入浴セット「六甲の湯」が展示された。
隣接して大阪市の防災活動をパネルで紹介。小学生たちが天守閣学芸員の案内で園内を清掃しながら大阪城の歴史を学ぶツアーも開催された。詳しくは大阪市の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)