そのルール、もはや無用?現代ファッションの「新常識」4
かつてファッションにはさまざまなルールが存在した。しかし今ではそんなルールにとらわれず、「何でもあり」な新たなスタイルが重視されている。ファッション業界もSNSも、「誰もが、いつ、何を着てもOK」と呼びかけているのだ。ここでは、新時代のデザイナーやモデル、クリエイターから生まれた、ファッションの「新常識」をご紹介。 【写真】最旬スタイルを拝見!2024秋冬ニューヨーク ファッションウィーク ストリートスナップ
【新常識①】古い服を着ても「時代遅れ」ではない
以前は、トレンドの最先端を行く人たちにとって、最新のコレクションを身に着けていなければ「時代遅れ」となりかねなかった。しかし、今はトム・フォード期の「グッチ」やフィービー・ファイロ期の「セリーヌ」など、過去のコレクションアイテムがカルト的な人気を誇っている。90年代らしいディテールが施されたヴィンテージの「シャネル」、特にCCマークが特徴のチェーンベルトなども羨望の的に。 ブランド側もこの点に着目している。2024年春夏コレクションで、「プラダ」はビーズを施したシフォンのフラッパードレスを披露し、「ヴェルサーチェ」「フェンディ」「トリーバーチ」は60年代にインスパイアされたルックを、「サンローラン」は80年代風のワイドショルダーのブレザーを発表した。いっぽうで「サミ・ミロ・ヴィンテージ(Sami Miro Vintage)」は、ヴィンテージの生地や、年代物アイテムのデッドストックをリメイクしたコレクションで、NYファッションウィークにてデビューを飾った。
TikTokでも、若い世代があえてヴィンテージファッションを楽しむ「Stop Dressing Like My Grandma/Grandpa(おばあちゃん/おじいちゃんのような着こなしはやめよう)」といった逆説的なリールがいくつも登場。さらに2023年からはペプラムシルエットも復活し、トレンドが繰り返されていることが改めて認識された。
【新常識②】ネイビーはブラックとも相性が良い
ネイビーとブラックは相性が悪いという人もいるが、それは同じような色を隣同士に置くと、コントラストが出ないからかもしれない。しかし、この2色は同系色で、互いに補い合うニュートラルカラーなので、モノトーンで着ればとてもシックに見える。