県内初出店となるコストコが24日、南城市にオープンし買い物客で大賑わいとなりました。新たな雇用の創出や経済の活性化が期待される一方で、深刻な渋滞などに対する懸念の声も聞かれました。 ▽稲嶺羊輔キャスター： 「午前４時半過ぎです。深夜から大勢の客が列を作っているということで予定を３時間以上前倒ししてコストコ、オープンしました！」 午前４時半の開店と同時にこの日を心待ちにしていた買い物客が続々と入店。こちらの女性のお目当ては２メートルを越える巨大なクマのぬいぐるみです。 ▽巨大クマをカートに入れる女性： 「重い・・・入らない。うるま市から来ました」 Qこれを目当てに？ 「はい、そうです。１０時半ぐらいから並んでいます」 Ｑ昨日の夜の？良かったですねゲット出来て 「良かったですゲット出来ました」 フードコーナーではコストコ定番の焼きたてパンに加え新鮮な肉や海の幸が手に入るとあり、多くの客でごった返していました。 ▽買い物客は： 「あす全島エイサーに行くために、そのための買い物で来ました。クーラーボックスです。これ（総菜やパン）も全島エイサーで持ち込んで楽しむ予定です、宴会楽しみます」 大型商品の受取場所では、荷物が大きすぎて車への積み込みに悪戦苦闘している様子。こちらの男性が購入したのは？ ▽男性： 「ライフタイムっていう物置ですね」 ▽物置小屋を購入した人は： 「ちょっと自分の誤算で、サイズ的には携帯も見ながらやったんですけど、ちょっと誤算でしたね。一旦家に置いて、もう一周まわってきます」 沖縄での出店が長年の夢だったと話すケン・テリオ日本支社長も、オープン初日の賑わいに満足げな様子です。 ▽コストコケン・テリオ日本支社長： 「素晴らしいですね。早朝から外で暑い中お待ちいただくことになりましたが、それでも皆さん笑顔でした。それを見て私も嬉しくなりましたし、パワーをもらいました」 コストコ初出店に沖縄が沸く一方で取材を進めると、心配な点も見えてきました。それは周辺道路で発生した深刻な渋滞です。 ▽譜久村司記者： 「現在午前９時３４分です。コストコから約５キロの地点にいますが、かなりの渋滞が発生していてなかなか車が進みません」 ▽当真太嗣カメラマン： 「沖縄のすべての車がコストコに集まっているかと思わせるほど、長い長い列が伸びています」 青信号になっても車は全く進まず、コストコまで１キロを切った親慶原には、入店まで５時間待ちの看板が立てられるほど・・・。この渋滞に頭を抱えるのが、女子ゴルフツアーの開幕戦も行われる琉球ゴルフ倶楽部です。 ▽プレー客は： 「（ゴルフ場まで）いつも３０分ぐらいかかるところが２時間半かかりました」 ▽別の客： 「近道と思って普段通る道とは違った道を通ったんですけど、それでも渋滞していたので家を出る時間を考えないといけないですね、コストコ渋滞、恐るべし」 大渋滞に巻き込まれプレーを断念する人のキャンセルも相次ぎ、ゴルフ場は大きな損失をこうむりました。 ▽琉球ゴルフ倶楽部　葛岡保則支配人： 「既に午前中だけで２４組のキャンセルが出ていまして、きょうは土曜日ですので、売り上げ的には２００万円以上の損失。これが続くようだと企業として営業に差し支えが出ます。先行き非常に不安ですね」 更に、近隣のガソリンスタンドは・・・ ▽近隣のガソリンスタンドのスタッフは： 「もう全然、閑古鳥が鳴いてます。ほぼ入ってこないですね。落ち着くのか、当面続くのかで変わってくるのかなと思います」 コストコが南城市を出店地に選んだ大きな理由の一つは、新たに南部東道路が整備されることによる那覇などの都心からのアクセスの良さです。しかし、肝心の那覇空港自動車道との連結は２０２０年代後半とされていて、現時点で開通時期は未定です。 ▽近隣住民： 「渋滞があって、学校にも行きづらくなりそう。南城市が発展するのは良いことだとは思うんですけど。もうちょっと道を大きくしてからの方が良かったのかな」 コストコは沖縄の最低賃金を大きく上回る時給１５００円以上で３００人以上の雇用し、そのうちの８割以上が県内の人材です。地域に新たな雇用を生み出し経済活性化が見込まれるなど、コストコの沖縄進出は県経済に大きなインパクトを与えています。その一方で、交通網の整備、そして地元との共存は今後の大きな課題となりそうです。