「神戸の芝生は美しかった」黒豹との16年後の再会【大阪万博で出会ったワールドカップ得点王】(2)
■16年後の「メキシコW杯」での再会
さて、神戸での試合は3対0でベンフィカが完勝しました(ベンフィカは東京でも4対1、6対1で圧勝)。そして、神戸中央球技場はとても観戦しやすく、また、当時の日本では考えられないほど素晴らしい芝生が印象的でした。 それから16年後、メキシコでワールドカップが開かれたときのことです。 ある夜、僕はアディダス主催のレセプションに行ってみました。立食形式の会場でご馳走をいただいて一息ついていると、壁際にエウゼビオが一人で立っているのを見つけ、さっそく話しかけてみました(後に北米リーグでもプレーしたので、エウゼビオは流暢な英語を話しました)。 そして、「1970年の日本での試合は3試合とも見に行きましたよ」と言うと、エウゼビオは「そういえば、神戸の芝生はとてもきれいだったね」と懐かしそうにつぶやきました。それを聞いて、僕も「ああ、あの試合のことも覚えていてくれたんだ」と、ちょっと嬉しくなりました。
後藤健生
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