Lucky Fes’24開催! 誕生から3年、目指すはアジア最大のテーマパーク型フェス! プロデューサー・DJ DRAGONインタビュー
茨城の夏をアツく彩る音楽フェスティバルが今年もやって来る! 7月13日~15日に「アジア最大のテーマパーク型フェスを目指して!」をテーマにした「Lucky Fes’24」が開催される。日本国内はもとよりアジア5か国の豪華アーティストが茨城県「国営ひたち海浜公園」に大集合。その企画統括からブッキングプロデュースまでを担うのがDJ DRAGONだ。地元FM局のラジオDJとしても活躍するフェス・プロデューサーに、“オラが町”の大規模イベントの見どころや誕生秘話を聞いた。 「DJ DRAGONさん」撮り下ろし写真を紹介
ベトナムのアーティストと日本の人気俳優が初のステージ共演!
──いよいよフェスの開催まで1か月を切りました。 DJ DRAGON 当日が近づくにつれて時間の進むスピードが加速しているのを実感しています。どれだけ片付けてもやることが残っていて。毎年、最後の最後までバタついています。実はまだブッキングなどの調整を続けている状況でして……(苦笑)。 ──え!? すでに100組以上のアーティストの参加が発表されていますが? DJ DRAGON まだプログラムに空きのある部分があるんですよ。こればかりは例年通り、「7月13日空いていませんか?」みたいなやりとりを直前まで続けることになると思います。今のタイミングで売れっ子にオファーをかけてもほぼ無理なのは承知の上なんですけど。 ──今年のテーマは「アジア最大のテーマパーク型フェスを目指して!」。これまでのフェスとはひと味違うプログラムが組まれているのでしょうか? DJ DRAGON まさに日本を飛び越えちゃっています! タイ、ベトナム、モンゴル、台湾、韓国の5か国のアーティストに来ていただける予定です。例えば、今年初参加の「Chillies(チリーズ)」というベトナムのバンドをご存じですか? ──すみません!勉強不足で存じておりませんでした‥‥。 DJ DRAGON いえいえ、それが当然の反応です。多分日本で生活していると知る由もないと思います。ただ、ベトナムではサブスクで最も聴かれているバンドで、日本でいうところの「ミスターチルドレン」みたいな扱い。その生演奏をわざわざベトナムに行かずとも茨城で見られるのはかなり胸アツなこと! しかも、今回は俳優の森崎ウィンさんとセッションするステージも披露する予定です。今年1月にコラボレーションした楽曲をリリースしたばかりで、それを日本で生披露するのは初めて。実は、森崎さん本人から「『Chillies』が出るなら出たいです!」と逆オファーをいただいて実現しました。 ──「知らない」を理由にスルーするのはもったいないですね。 DJ DRAGON 絶対に見ていただきたいステージの1つです。ちなみに、Chilliesに限った話ではありませんが、ちゃんと出演アーティストの楽曲を予習してから当日を迎えるのをオススメします。やっぱり、知っている楽曲が流れてきたらうれしいもんです。ぜひ、毎日のように出演アーティストの楽曲を空気を吸うように聴いていただきたい。これまで触れてこなかった新ジャンルの扉が開かれると思います。あと新ジャンルといえば、今年は「エクディズ」こと韓国の人気バンド「Xdinary Heroes(エクスディナリー・ヒーローズ)」も来日します。いわゆる“K-ROCK”になります。 ──K-POPはかなり浸透していますが、“K-ROCK”は初耳です。 DJ DRAGON 「韓国文化放送」(MBC)とコラボレーションするステージで登場する予定です。MBCさんから提案をいただいたことで今回実現したんですが、まだ韓国のロックバンドは日本にほとんど進出できていません。というのも、“ロック大国”と呼ばれる日本にはあまり需要がない。たくさんの人気ロックバンドがあって、曲や歌詞に込められたメッセージ性を楽しむ文化も根付いていますからね。一方で、若者を中心に日本人のファンを獲得できたK-POPは完成度の高いダンスを視覚的に楽しむ側面が大きいと思います。例えば、「New Jeans」にしても英語の歌詞の意味を理解できなくても若年層を惹きつける魅力がありますよね。日本国内では馴染がないかもしれませんが、エクディズをはじめとしたK-ROCKは海外ではヒットしています。そんなグローバルに活躍しているアーティストの存在を知れるのもLucky Fes’24ならではかもしれません。 ──どうして、日本を飛び越えてアジア圏のアーティストを呼ぶことにしたんですか? DJ DRAGON 昨年の「Lucky Fes’23」が終わって、堀義人総合プロデューサーと今年の話をした時に「次はアジアをやろうか」みたいな話になりました。最初は12か国を集める計画だったんですよね(笑)。ぶっちゃけた話をすると、アジアの有名アーティストを呼んでも動員には大きな影響はないんです。さっき紹介したChilliesも日本国内にファンはいますが、どちらかといえばニッチな存在には違いありません。ですが、堀さんとのコミュニケーションの中では「トライあるのみだよね」というふうにまとまりました。実際に、コロナ禍が明けてからの日本には都心や観光地を中心に訪日外国人が爆発的に増えていますが、そういったインバウンドに向けてのアピールを無視するわけにはいきませんからね。 ──アジア圏を超えて世界に広げていく計画はあるんですか? DJ DRAGON もちろん!しかしながら、まず世界の前に「フジロックフェスティバル」、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」、「SUMMER SONIC」のような誰もが知っているフェスにするのが目標です。そして、ゆくゆくは日本人のみならず訪日外国人にとって、旅の目的がLucky Fesになるのが最終ゴールです。現実問題、インバウンドの波はフェスにまで届いていません。そのほとんどがDJのいるような渋谷のナイトクラブには足を運んでいるんですが、アイドルやアーティストのライブにはほとんど来てくれません。ファンクラブで先行販売されるなどチケットの購入方法を含めていささか敷居が高くなっているのも否定はできません。その辺の問題を解決してフェスのために来日する外国人を呼び込んで茨城ひいては日本を活性化させたい!