歴代ソフトバンク担当が語る和田毅 第2の野球人生でも、きっと「教材」に
ソフトバンクの和田毅投手(43)が5日、今季限りで現役を引退すると発表し、福岡市のみずほペイペイドームで引退会見を行った。「松坂世代」と呼ばれた1980年度生まれ、前身のダイエー時代を知る最後の現役選手だった。並み外れた練習量を誇り、40歳を超えても活躍を続け、22年のプロ生活で日米通算165勝をマーク。ファンにも愛されたサウスポーは、晴れやかな表情で現役生活に別れを告げた。 【記者フリートーク】豊富なランニング量を自身の確固たる軸として、その上で常に新しいトレーニング方法を柔軟に取り入れていた。今年の自主トレでは“脳トレ”まで導入。和田の探究心や向上心は年齢を重ねても不変だった。 今年も初登板から連勝を飾った。その飽くなき姿勢について「将来のことは分からないけどね」と前置きしつつ、こう口にしたことがあった。「もちろん今は自分がしっかりとしたパフォーマンスを出すためにやってるけど、仮に野球を辞めてコーチとか解説者とかになった時に伝えられることも出てくると思う。自分を実験台にして試してみて“こういうことをやったら良かったよ”とか。いろいろな方法もあるし、5年、10年経ったら古くなるかもしれないけど、年数が経っても変わらないものもあると思うから」。 これまでも投手陣にとって「生きた教材」だった。充電期間を経て訪れるであろう第二の野球人生でも最高の存在となるはずだ。 (24年ソフトバンク担当・木下 大一)