新垣比菜が涙の復活優勝! 渋野日向子の元コーチに「いろいろ教えてもらって」努力が報われた
青木翔コーチから「スウィングとかいろいろ教えてもらった」
1998年度生まれの黄金世代の代表的選手で、2018年4月のサイバーエージェントレディスでプロになった黄金世代としては初優勝を果たした(アマチュアでは勝みなみ、畑岡奈紗が先に優勝)。これで一気にスター選手の仲間入りを果たしたが、その後は順風満帆とはいかなかった。2021-22シーズンから3シーズン連続でシードを逃し、QT13位の資格で参戦している今季も6度の予選落ちと結果を出せなかったが、スランプ中も絶やさなかった努力が今大会でようやく実を結んだ。 「調子が思うようにいかなかったときは、試合に出るというか、ゴルフをするのが苦しかったりとか、沖縄の家に帰りたいけど、試合を休めなかったりとかが、結構メンタルにきました」 復活を支えたのはキャディを務めた兄の夢蔵(むさし)さんと渋野日向子を全英女子オープン優勝に導いた青木翔コーチだった。 「兄は私と正反対でポジティブなので、私一人だと落ち込んだりするときもちょっと上に上げてくれる存在です。試合会場にいつも身内がいてくれるのは、すごく大きいですね」
青木コーチには22年秋から指導を仰いできた。 「スウィングとかいろいろ教えてもらって、こう打てばいいんだというのがちょっとずつ分かってきた。いいゴルフをできることが増え始めました」 今大会はメルセデスランキング1位の竹田麗央、2位の岩井千怜、3位の小祝さくら、4位の山下美夢有、5位の鈴木愛ら多くの上位選手が同週の全米女子オープン(ペンシルベニア州ランカスターCC)に出場するため欠場した。ともすれば寂しくなりがちな大会ではあったが、新垣が実力者の穴井詩、初優勝が待たれる鶴岡果恋らと激しい優勝争いの末に戴冠。国内ツアーの盛り上げに大きく貢献した。 優勝会見では今後の目標を新垣らしい言葉で表現した。 「優勝をまたできたら最高だと思いますけど、今回のようなチャンスがまたくるのかなと思うと、ちょっとよく分からないので、とりあえずQTを受けなくていいと思うので、何にも追い込まれず、気持ちのいいゴルフをしたいです」 穏やかな笑顔の陰に人一倍の芯の強さを秘めた新垣、輝かしいゴルフ人生の第2章へ、飛躍のときを迎えた。
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