新垣比菜が涙の復活優勝! 渋野日向子の元コーチに「いろいろ教えてもらって」努力が報われた
新垣比菜が涙の復活優勝! 渋野日向子の元コーチに「いろいろ教えてもらって」努力が報われた 女子ゴルフの今季国内ツアー第14戦、ヨネックスレディス最終日が2日、ヨネックスカントリークラブ(新潟県長岡市)で行われ、1打差単独首位から出た25歳の新垣比菜が4バーディ、2ボギーの2アンダー70で回り、通算14アンダーで逃げ切った。2018年4月のサイバーエージェントレディス以来約6年ぶりの通算2勝目。同週の全米女子オープン出場のため、メルセデス・ランキング1位の竹田麗央ら主力選手が不在の中、新垣が国内で海外メジャー出場組に負けない輝きを放った。穴井詩、蛭田みな美、高橋彩華が通算11アンダーで2位を分けた。
2日目に自己ベスト「63」と大爆発
首をすくめ、心の底から笑った。 最終18番、新垣は70センチほどのウィニングパットを静かに沈めた。強い雨にもかかわらずグリーンを囲んだ大勢のギャラリーから惜しみない拍手と声援が沸き上がる。その中心で復活を高らかに告げたヒロインは、少し恥ずかしそうな笑みをいつまでもたたえていた。 6年分の苦しみと努力が詰まった通算2勝目。涙を流して喜ぶキャディの兄、そしてグリーンサイドで待っていた黄金世代の仲間、吉本ひかる、大里桃子と感激の抱擁。穏やかな笑みはやがて熱い涙へと変わった。 グリーンサイドで行われた優勝インタビューで涙の理由に触れた。 「涙は私自身は(最初は)我慢できたけど、お兄ちゃんやひかるちゃんの涙を見てぐっときました。いつかいい結果が出る日まで頑張ろうと思ってやってきました。お母さんやキャディをしてくれるお兄ちゃんに、また活躍する姿を見てもらいたいなと思って頑張りました」 2日目に見せた神がかったゴルフが優勝への導火線だった。1イーグル、7バーディ、ボギーなしで自己ベストを更新する63の大爆発。363ヤードの12番パー4ではピンまで残り100ヤードの第2打を50度のウェッジで直接カップインさせる「ショットインイーグル」をマークし、単独首位へと駆け上がった。 「予選2日間はすごくパットがよくて、たくさん決まった。そこが一番よかったと思います」 この日は午後から豪雨の予報だったため、大幅にスタート時刻が早まったが、動じることはなかった。1番で手前から6メートルのバーディパットを決めて気分よく滑り出すと、難しい2番でボギーをたたいたが、すぐに3番で3メートル、4番で2メートルを沈めて連続バーディ。勢いを損なうことなく後半へつなげた。そして前日イーグルを奪った12番。第2打をピン左3メートルに乗せ、下りのスライスラインをしっかり沈めて、優勝への流れを引き寄せた。 「今週は自分のゴルフじゃないような不思議な1週間だった。今日はショットがうまくいかなくて苦しかったけど、落ち着いてプレーすることできました。最後もバーディを決めて上がりたかったんですけど、長いパットだったしパーパットも意外と残っちゃったので、ちょっと緊張しました」