コート内外でハードワークする『京都の星』最年少ながら主将を務めるハンナリーズの小西聖也「ハイエナジーでエースを止める」
スタッツに残らないプレーをヘッドコーチは評価
小西は強度の高いディフェンスとスクリーンやボックスアウト、テイクチャージなどスタッツに残らないプレーでチームにエネルギーを与えている。だからこそ、クラブは24歳の若手にキャプテンという大役を任せた。 ラナヘッドコーチは「信じているし、好きな選手。試合も練習もハードに取り組む。まだまだ若い選手なので大きな役割を与えず、プレッシャーをかけない形でお願いした。他の選手がついていきたいと思えるようなチームの模範になってほしい」と人間性を買った。また、現時点でも努力を認め、「今も良い形でやってくれているし、年齢を重ねればより強いリーダーシップが出てくる」と信頼は厚い。 小西もその期待に応えようと日々を過ごしている。「チーム最年少でキャプテンになりました。外国籍選手はベテランで経験があるので、コミュニケーションを取ってチームを良くしていきたいです。コート内外で誰よりもハードワークしてベンチでも声を出して『あいつ頑張っているな』と思ってもらえるように意識して行動しています」 小西は洛南高から関西学院大に進み、2021-22年シーズンに特別指定選手で京都に加入。2022-23シーズンにプロ契約を結んだ『京都の星』だ。出場時間や主要スタッツも年々伸ばしている。第2節(10月14日)の三遠ネオフェニックス戦で今季初先発を果たすと、現在まで31試合中15試合で先発を務めている。 最大の武器となるディフェンスにも磨きがかかっている。外国籍選手のスクリーンをファイトオーバーでかわし、あきらめずに詰め寄る圧力で、馬場や富樫、比江島慎ら日本代表クラスを相手にしてもシュートに持ち込ませない場面が目立つ。「昨シーズンからロイさんにも評価してもらっているし、自信もあります。相手の特徴をコーチ陣と話して、映像で確認して良い準備ができている」と、エースキラーとしての存在感を高めている。 チームは現在9勝22敗で西地区最下位。しかし、ロイコーチは「若いチームですが要所に良い兆候が出てきています。継続していくことが大事」とチームが上向く手応えを感じ取っている。「期待通りの結果にはなっていませんが、全員下を向いていません。まだまだチャンピオンシップのチャンスもあると思います」と、24歳の若きリーダーは力を込めた。
山根崇