<大石静>執筆期間は3年4カ月 9月下旬に「光る君へ」を脱稿 今の思いを語る
普段は昼夜逆転の夜型の生活を送る。そんな大石さんに1日のルーティンを尋ねると、「ルーティンは、今までなかったのですが、一昨年に夫を亡くしてからは、朝晩に仏壇に手を合わせています」といい、「自分が食べる朝ごはんと同じものをお供えするようにしています」と明かす。
◇吉高由里子と柄本佑は「びっくりするぐらい相性がいい」
番組内で大石さんは、「光る君へ」の中で「思い描いていたものを超えてきた印象的なシーン」の一つとしてまひろと道長が廃邸で初めて結ばれた場面(第10回)を挙げた。
中でもまひろが「人は幸せでも泣くし、悲しくても泣くのよ」といい、道長に「これはどっちだ」と聞かれ、「どっちも。幸せで悲しい」と答えた場面は印象に残っているという。
大石さんは「『幸せで悲しい』という吉高さんの複雑な表情、乱れた襟元、終わった後のやや覚めた感じの道長もリアルだった」と絶賛する。
大石さんは、2020年に放送されたドラマ「知らなくていいコト」(日本テレビ系)で吉高さんと柄本さんの2人を主軸にした脚本を手がけた。その頃から2人は「びっくりするぐらい役者同志としての相性がいい」と感じていた。
「2人共、いつも機嫌が良くて、本当に穏やかなので、チームの雰囲気もとても良いのだと思います」と現場での様子を語る。
吉高さんについては「これまでも上手な女優さんではあったけれど、今回、さらに成長されたと思います。まひろの奥深い思いを見事に表現してますから」といい、「まひろみたいに気難しいヒロインはなかなかいないので(演じるのは)難しいと思うんですが、不機嫌な顔が魅力的なところはすごいですね」とたたえる。
一方、柄本さんは「見る人の心に沁(し)みるあの色気は天が与えた才能ですね。それだけでなく、歩き方や眼差しなどすごく研究されていると思うんです」と顔をほころばせる。
最後に、「30代の女性へ向けてメッセージを」と求めると、「そういうのは偉そうなので嫌なんですが……」と前置きした上で、「30代後半から55歳ぐらいまでが女性の人生の中で一番華やかな期間だと思うんです。仕事においてもプライベートでも。だから、これからいい時期が来るじゃない、うらやましいな」と笑った。