ヤクルトの2019年ドラフトは下位指名に大当たりが!あとは奥川恭伸の完全復活のみ
2024年のドラフト会議まであと1日となった。 ドラフト会議の成果は1年でわかるものではなく、5年から10年かかって、やっと答えがでてくるものだ。では今から5年前(2019年)のドラフト会議で指名を受けた選手たちは、2024年シーズン現在で戦力となっているのだろうか。球団ごとに振り返ってみたい。 【一覧】2019年ドラフト会議でヤクルトが指名した選手 この年のヤクルトは3球団競合となった奥川 恭伸(星稜出身)のくじをひきあてた。2位から4位では吉田 大喜(大冠出身)、杉山 晃基(盛岡大付出身)、大西 広樹(大商大出身)大学生の投手をそれぞれ指名。下位では長岡 秀樹(八千代松蔭出身)、武岡 龍世(八戸学院光星出身)と高卒のショートを立て続けに指名した。 1位の奥川は2021年に9勝を挙げリーグ優勝、そして日本一に貢献した。しかしその後は右肘の故障もあり苦しんでいる。今年は7試合の登板で3勝2敗、防御率2.76。日本一に大きく貢献はしたものの、安定した成績を残すことができていないのが現状だ。 大卒の投手3人のうち、吉田と杉山はすでにチームを退団。吉田は3勝、杉山は未勝利と結果を残すことができてない。一方で大西は中継ぎとしてブレイク。2年目から4年連続で30試合以上に登板。成績も右肩上がりでよくなっており、今年は60試合の登板で9勝、23ホールド、防御率1.34と安定しておりオールスターゲームにも出場した。来年以降もブルペンの柱として期待されている。 現時点で大当たりと言えるのは5位の長岡だ。3年目の2022年にショートのレギュラーを掴むとゴールデングラブ賞を受賞しリーグ制覇に貢献。3年連続で規定打席にも到達。不動のショートストップとなった。昨年までは打撃の確実性が低かったが、今年は一変し一時は首位打者争いに顔を出したほど。163安打を放ち、最多安打を受賞した。 OPSは2022年が.610、2023年は.575だったが、今年は.692。出塁率と長打率ともに大幅に良化している。 武岡は内野の複数ポジションを守る控えとして一軍の枠を争っている。しかし昨年が打率.219(160-35)、今年は打率.177(130-23)と打撃面で苦しんでおり、レギュラーを争うにはもう一段階の上積みが必要だ。 ヤクルトは2019年のドラフトで、レギュラー遊撃手の長岡とセットアッパー候補の大西、そして傷が癒えればエース級のポテンシャルを秘めている奥川の3人を同時に確保できており、現段階の成果としては文句なしだろう。