大群の『ムクドリ』 鳴き声は“ゲーセンレベル”の騒音被害にふんまで 対策しても「いたちごっこ」と悲鳴
■「鳥獣保護法」で無許可の駆除は禁止 原則「追い払うのみ」
そんなムクドリと悪戦苦闘を続けているのが、草津市の職員です。まず、ムクドリが住みつく木を剪定しましたが…。 【滋賀県草津市 道路課 寺田新一さん】「切っていない木に移るということがあるので…」 解決にはいたらず。かといって、せっかく整えた街路樹を、全て切るわけにもいきません。そこで…。 ムクドリが嫌がる音を出し、追い払う作戦を実施。街路樹の前を端から端まで歩き、ムクドリの一掃を狙います。 しかし、作戦もむなしく、150メートルほど歩いてみると…。 【滋賀県草津市 道路課 寺田新一さん】「(鳴き声が聞こえる方を指さし)あそこですね」 Q.まだムクドリが鳴いていますね? 【滋賀県草津市 道路課 寺田新一さん】「音が鳴る方向とは逆方向に逃げてきたという形になってます。おそらく一時しのぎかなと」 結局、ムクドリは少し移動しただけ。時間がたつと、同じ場所に戻ってきてしまうのだといいます。 実は、鳥獣保護法により、ムクドリは許可なく駆除することが禁じられています。そのため、現実的な選択肢は「追い払うこと」のみ。 草津市では、辛抱強く取り組んできたということですが、根本的な解決はまだ見えません。 【滋賀県草津市 道路課 寺田新一さん】「追い払っても時間がたつと帰ってくる、いたちごっこのような感じになっているので、市としても、大変苦慮してるところではありますね」
■鳥獣対策用の“アイテム”で追い払う自治体
一方、新たな技術でムクドリに立ち向かう自治体も。 【阪南市 河川農水課 八木望主事】「特にひどかった場所がこちらの十字路。露骨に分かるくらいふんが落ちてましたね」 Q.今はないですね。 【阪南市 河川農水課 八木望主事】「そう、今はないんですよ」 大阪・阪南市では、10年ほど前から、電線にムクドリが群がり、鳴き声やふんの被害に悩まされてきました。 住民は…。 Q.ムクドリがたくさんいた? 【住民】「いました!“鳥の映画”みたいに」 これまで電線に「針」を取り付けたり、ムクドリが怖がる「ミミズク」の像を設置したり、あらゆる対策をしましたが、効果はなく…。 3年前、ついに新たな技術に出会ったのです。 【阪南市 河川農水課 八木望主事】「こちらのライトを使って対策をさせてもらっています」 鳥獣対策用のLEDライト、「ホロライト・チェッカーズ」。鳥が嫌がる刺激的な光を出すというもので、これをムクドリに当てると…群れが一斉に逃げていきます! 阪南市でも取り入れた結果、2023年からはムクドリの姿をほぼ見なくなったということです。 しかし、まだまだ油断はできません。 【阪南市 河川農水課 八木望主事】「戻ってくる可能性はあるので、これで終わりではなく、継続的にやっていく必要はある」 ムクドリを何とか追い出そうと、対応に追われる自治体。 一方で、専門家に聞いてみると、まさかの事実が! 【都市鳥研究会 越川重治副代表】「実はこれ、解決策にはなっていなくて、隣の自治体に移動してしまうんですよね」
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