所ジョージ「お金じゃ買えないの。“その人のスタイル”は」好きなものを大事にする生活を続けた先に見えるもの<所さんの世田谷ベース>
所ジョージがMCを務める「所さんの世田谷ベース」(毎週土曜夜10:00-10:55、BSフジ)の第423回が、10月5日(土)に放送された。所ジョージ的モノの考え方や閃いた遊び、世の中の楽しみ方を発信する同番組。今回は「万年筆ノススメ。」ということで、大事にしている万年筆をきっかけとして“所がなぜ周りを好きなモノで埋めるのか”が明らかになった。 【動画】所が見せた「万年筆コレクション」、香水瓶のようなインク壺がおしゃれすぎる ■所が大好きな万年筆コレクション 番組が始まった途端、「整理整頓された世田谷ベースへようこそ」と所が笑う。これまで片付いていなかった部分は見えない所に押し込み、テーブルやソファなどを使えるようにしたと嬉しそうに語った。また片付けの際に出てきた品々の話も広がり、稼働開始から20年ほどになる世田谷ベースに関わるグッズも多く発見されたのだという。 出てきたもののたとえで話し始めたのが、“現在はメールなどでのやり取りが多く、字を書かない”風潮について。「素敵な人はみんな手紙書くもんね」と手書きの大事さを語ると、手紙や切手のフォルムなどから素敵だと熱心に訴えた。そして自身も手紙を書くときは万年筆を使うという所は、「万年筆めんどくさい…先が乾くとかね…と思うでしょ?ところがね、万年筆はカッコいいんだぜ?」と嬉しそうに万年筆を取り出す。 見せてくれたのは緑色でスケルトン仕様になっているPILOT製万年筆。取り出した紙に「Setagaya Base ありがとうございました」と記し、その後に自分のサインを書きだした。「気持ちが伝わるじゃん!」と手書きならではの暖かさを語るほか、自分のサインはメールではつけられないと万年筆の魅力をアピールする。さらに興が乗ったのか、カードリッジ式・ノック式など手持ちの万年筆を披露していく。 万年筆のセットを取り出し、人にこういったものをプレゼントするというのも良いという。「古臭くて洒落てると思うよ」と持論をこぼすと、文通している近所の中学生“中野くん”にもプレゼントをしたのだと豪快に笑う。「返すものがないので…」と遠慮する中野くんに「かわいいんだよ。そんなこと書こうもんなら死ぬほど入れてあげるよ。“俺は大人なんだよバカ”なんて言って(笑)」といったやり取りをしたことも挟みつつ、万年筆セットのなかを紹介。 香水瓶のような高級感あふれるインクグラスに、所は「こんなのデスクにあったら、ずい~ぶん“洒落た人”だよ!?」と興奮が収まらない。こうしたものを集める理由として、一見して「これはいつのものなんだろう」といったなにかを“感じるもの”を周りに置いておきたいためだという所。「お金じゃ買えないの。“その人のスタイル”は」と語りつつ、自身が生活するなかで生まれていったコレクションを披露していった。 ■5~6年前のプーアール茶開封の儀「こんなん美味いに決まってんだろうよ!」 続いての話題は、片づけてる途中で出てきた“プーアル茶”。5~6年前に麻布にあるお店に行ったときに出会い、感動したプーアル茶なのだとか。余計な手間を加えず時間をかけて仕上げたもので、「これが本物のプーアル茶だ」と感動した品物。今回は、それを開封することに。 「20年前のあんこだって食えるんだから」と言いながら袋を開けて匂いを嗅ぐと、「全然生きてる!」と香りの豊かさに驚く所。経過している年数のことを考えて警戒していたこともあって、袋のなかから漂う芳醇な匂いに「こんなん美味いに決まってんだろうよ!」と大はしゃぎだ。 さっそく茶葉にお湯を注ぐのだが、途中で“少量のお湯を入れ、それを捨てて…”という工程を挟むのを思い出した所。だが今回お茶を飲むメンツを見回すと、「いいよ原始人なんだからみんな!」と笑ってそのまま飲むことに。お湯に浮かぶ茶葉から立ちのぼる匂いに感動し、1口飲んでは「美味しい。全然生きてる!!」と歓声を上げた。「世の中に売ってるウーロン茶なんてこう!あっちいけ!」と語り、スタッフたちにカップを振る舞う。スタッフたちもその味を絶賛するのだった。 またぜいたくにも、後半にはアコースティックギターを手にした所の弾き語りが飛び出す。いつまでも変わらないだけではなく、さらに深みを増した所の歌。さらに秋田から送られてきたスイカ割りセットの話になり、スイカを切ってスタッフに持ち帰ってもらうことに。にぎやかな夏の風景、所のおもてなしにホッコリさせられる。 ■所が“好きなものを好きに語る”風景 今回の放送では、所イチオシの万年筆をめぐって“お金で買えないもの”が熱く語られた。たしかに一流の品物はお金さえあれば手に入るが、その人の生活に必要なもの、その人にぴったりハマるものは長く暮らしていくうちにしか見つからない。所が持つ独特のセンスは、自分が良いと思ったものしか周りに置かないというテーマのうえに洗練されていったもののようだ。 さらに5~6年も前に購入したプーアル茶は、保管状態などを考えれば奇跡のような味わいだったといえるだろう。早く売り出すために手を加えるのは一種の営業努力だが、やはり時間と手間暇をかけた“本物”だからこそ持つ魅力は必ず存在する。所が大事にする生活スタイルの旨味が如実に表れた回だった。 所が好きなことを好きに語り、好きに展開していく「所さんの世田谷ベース」。次回は10月12日(土)にBSフジにて放送される。また、今回紹介した「万年筆ノススメ。」はTVerおよびFODで視聴可能だ。