「東大受かった子」にかかる“教育投資の平均値” 香川から大阪まで塾に通い合格した学生も
このうち、中高一貫は32校。東大受験にとって、中学受験が大事なのかがわかると思います。今回のアンケートでも、約7割の東大生は小学生のときから塾に通っており、中学受験をしたと回答しています。 この金額に加えて、生活のためのお金(食費や生活費)、学校の入学金(私立の場合は年間100万円を超える場合もある)や、修学旅行のためのお金(最近は海外に行く学校も多く、50万を超える出費になる場合もある)、大学受験のための受験費用もかかります。
■どれぐらいの年収で賄えるのか さて、この金額はどれくらいの年収であれば賄えるものなのでしょうか? 中学受験をする子どもは、小学校4年生くらいから塾に通い始めるケースが多いようなので、10歳から18歳までの8年間で900万円を投資することになります。1年あたり110万程度、月間で9万~10万円程度を「追加で」教育関連にかけるイメージです。 毎月これだけの金額を生活費から捻出するとなると、大変な努力が必要です。牛肉や果物類を買うのを控えたり、外食に行かないようにしたり。携帯電話は三大キャリアから、格安SIMへの乗り換えをしたり。または賃貸物件に住んでいる人なら住んでいる場所のグレードを下げるというのも選択肢でしょう。現状の家賃から3~5万減らすレベルとなると、部屋の大きさ、都心からの距離、最寄り駅からの距離などを犠牲にしなくてはならないでしょう。かなり大変ですね。
しかし逆を言えば、これらの「不便」に耐えることができれば、9万から10万の教育投資は可能になります。もともとの暮らしぶりからは、大分落ち着いた暮らしとなり、金銭的には確かにきつい生活になりますが、不可能ではないラインだとも考えられます。 ただし、この金額が“平均値である”ことには注意が必要です。小学校から私立に通わせる家庭は、たいていの場合、中学校以降も教育投資に厚く資金を投入する傾向にあります。そのため、2000万~3000万円の教育投資を受けて、東京大学に合格した人もいます。