松本平の脱炭素推進 若手の知恵で 具体策提案へ議論開始 長野県松本市
長野県の中信地区の企業・団体の脱炭素化を後押しする産官学連携組織・松本平ゼロカーボン・コンソーシアム(会長・林靖人信州大学副学長、MZCC)の初の若手向け企画が23日、松本市役所で行われた。これまで関わりが少なかった世代が連携してボトムアップ型の提案につなげ、効果的な施策を実現しようと企画。MZCC運営委員会に所属する自治体や企業を中心に14人が集まった。 信州大学人文学部の茅野恒秀准教授の講演「気候変動の現状と私たちに求められる役割」を聞き、グループワークに取り組んだ。「ゼロカーボンに直接関わらない部署を巻き込む方法は」「インセンティブ(行動を促す誘因)をつけないと人はなかなか動かない」など、企画立案の手法について活発に意見を交わした。 来年2月に2回目の会議を開いて、来年度に具体的な話し合いに入る企画のテーマを決める。松本信用金庫地域リレーション支援部企業成長支援課の高木翼さん(35)は「松本平から県全体をよくしていきたい」と意気込みを語り、フロンティア・スピリット経営企画部課長の安部謙太郎さん(35)は「まずは自分たちがしっかり理解を深め第三者に広げていきたい」と話した。 脱炭素施策への若い世代の関わりが少ないことに危機感を覚え、今回の企画を提案したMZCC事務局の松本市環境・地域エネルギー課の工藤太陽さん(23)は「自分たちは将来、自治体や企業の中核を担う世代。若手発の企画でMZCC全体の活性化を目指したい」と話している。
市民タイムス