岐阜・各務原市のPFAS問題、2度目の血液検査 新たに18歳未満も対象、健康リスク確認へ
岐阜県各務原市の三井水源地から発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が高濃度で検出された問題で、県民主医療機関連合会(岐阜民医連)は2日、PFASの血中濃度を測定する血液検査を昨年10月の受診者と、新たに18歳未満を対象に行った。全国各地で調査に当たる京都大の原田浩二准教授の研究に協力した検査で、受診者の濃度の変化などを確認する。 検査は9日にも行う。前回の受診者131人のうち85人が検査を受ける見通しで、うち69人が三井水源地の給水区域内の住民。子どもは区域内外の1歳8カ月~17歳の17人が受診する。結果は1~2カ月後に通知される。 この日、岐阜市北山のみどり病院で採血が行われた。前回の検査で血中濃度が指標値を大幅に上回ったという無職男性(72)=各務原市=は「持病があって不安。少しでも数値が低くなっていればよいが」と述べ、10~16歳の3人の子に受けさせた公務員男性(44)=同市=は「将来への影響が分からないので、結果を一つの指標にしたい」と話した。 米国の学術機関は、PFASの一種のPFOS(ピーフォス)やPFOA(ピーフォア)など7種の合計値が血中で1ミリリットル当たり20ナノグラムを超えた場合、健康影響のリスクが高まるとする指標値を示している。前回は市内外の28~96歳の131人に検査し、4種の合計値で103人が上回り、うち91人が三井水源地の給水区域内の住民だった。 同病院では血液検査を実施している。全額自己負担で予約制。問い合わせは電話058(241)0681。
岐阜新聞社