高倉健さんは「『どういう人でしたか?』と聞かれると『ただただすごい人』だと」 木村大作さんが思い出語る
永遠不滅の大スター・俳優高倉健さんの魅力を再発見する特集上映イベント「没後10年 高倉健特集 銀幕での再会」が7日、東京・丸の内TOEIで開幕。この日上映された高倉さんの主演映画「駅 STATION」(1981年)でカメラマンを務めた木村大作監督(85)が上映後、舞台あいさつに登壇し、高倉さんとの思い出を語った。 高倉さんが2014年11月10日に83歳で亡くなってからまもなく10年を迎える。イベントでは高倉さんが出演した人気映画のうち、初デジタル作10本を含む珠玉の19作品を22日まで同劇場で上映する。ロビーには「駅 STATION」のパンフレットや、「鉄道員(ぽっぽや)」(99年)撮影現場で高倉さんがスタッフに配ったスキットル(携帯用小型水筒)など思い出の品も展示されている。 木村さんは「駅 STATION」以外にも、「八甲田山」(1977年)。「鉄道員(ぽっぽや)」など計9作品で高倉さんとタッグを組んだ。高倉さんについて「日本の俳優でスタッフまで指名してくるのは高倉健さんしかいない。その力があった人で、なおかつ作品の命運を全部背負うエグゼクティブプロデューサー。健さんが何事に対してもOKしなければ、その作品は完成しない。そういう俳優を超えたところにいた人だった。そんな人はいまだかつて誰もいなかったのでは」と大スターの魅力を語った。 さらに「昔は『オーラがある』といえば済んだが、最近はオーラがある人が多すぎる。若い歌手や俳優でも『オーラがある』という表現でその人のすごさを表現する。昔は高倉健さんを表現するときに『オーラがある人』といえばそれで済んだ」と振り返った。「僕は健さんは『どういう人でしたか?』と聞かれると、『ただただすごい人』だと。すごすぎて僕らは対面できないくらいだった。そういうすごさが一番合っている。すごい俳優だという意味合いを持った俳優はなかなかいないのでは。これからも出てこないと思う」と話していた。
中日スポーツ