待望の「M-1」審査員就任、オードリー・若林正恭の芸人としてのカリスマ性
お笑い界の一大イベント「M-1グランプリ」決勝の開催が間近に迫っている。 近年のお笑いブームの過熱に伴い、あらゆる情報がコンテンツとなった昨今の「M-1」。1回戦からのYouTube配信はもちろん、今年は決勝進出者どころか準決勝進出者発表さえTVerで特別番組が配信されていた。 【関連写真】全てのお笑いファンに捧げる永久保存版、20回大会記念本『M-1グランプリ大全』 そうしたコンテンツの中でもとりわけ大きな議論を呼ぶのが審査員発表。いつからか本番の1週間前に明らかとなるのが通例となり、M-1ファンも固唾をのんで見守るように。しかも今年に関しては長年審査員長を務めていた松本人志が出るか出ないのか定かでなかっただけに、より大きな注目を集めた。 果たして蓋を開けてみると、松本は2015年以来3度目の不在、7人から9人体制に、石田明(NON STYLE)と哲夫(笑い飯)の復帰など多くのトピックに溢れた。 しかし、最大のサプライズは若林正恭(オードリー)の審査員就任だろう。M-1グランプリでの初審査員は山内健司(かまいたち)と柴田英嗣(アンタッチャブル)も同様だが、2人は昨年の敗者復活戦の芸人審査員を務めており、いわば“繰り上げ”。完全な「初」となれば若林ただ1人に限られる。 だが、あえて個人的な感情を全面に押し出させてもらうとするなら、若林の起用は「待望」だ。 M-1グランプリ2008で敗者復活から彗星のごとく現れたオードリー。“ズレ漫才”で準優勝を飾ると、一気にブレイクを果たしてお茶の間の人気者となった。春日俊彰はバラエティ番組で引っ張りだことなり、若林は一時「じゃない方芸人」として扱われていたが、「人見知り芸人」として再ブレイクすると、現在ではMCとして確たる地位を確立した。さらに、彼らの大きな柱となっているのが2009年からパーソナリティを務める「オードリーのオールナイトニッポン」。ラジオ界を代表する人気番組は、今年ついに東京ドームでイベントを成功させるほどの巨大コンテンツにまで成長した。