“地球最後のフロンティア” 密着 南極観測支える日本企業【WBS】
南極での技術を国内で生かす
南極で今回組み立てられた最新の移動式基地ユニットの技術は国内でも意外な形で生かされています。去年12月、新潟・妙高市のリゾート施設内にオープンしたトレーラーハウス型の宿泊施設。外部の気温4度の中でも室内の温度が保たれていました。 さらに「ユニットとユニットをつないでいるのがこちらのファスナー。ファスナーは南極で使った移動基地ユニットと同じ製品」(ミサワホームの中島雄介さん)と、工具がなくても結合できるよう、南極と同じファスナーが使われています。 南極で培った高い技術は、リゾート施設でも好評だといいます。 「この地域(新潟)もかなり極寒の場所。寒さ対策がしっかりできるミサワホームと組んで、期待していたとおりの断熱性・遮音性。幸いかなりの客が入っている」(アルペンブリックリゾートの廣岡俊哉総支配人) 南極での活動をサポートするための新技術が新たなサービスを生み出す。その好循環は宇宙をも見据え始めています。 「南極は地球上で宇宙に一番近い環境。南極を舞台に宇宙での技術開発という意味でも広がりがある世界。企業に技術開発をしないかと呼びかける、“昭和基地利用プログラム”を走らせようと、今立ち上げているところ」(「国立極地研究所」南極観測センター長の伊村智さん) ※ワールドビジネスサテライト