【気になるボートレーサー「ピットUP」】門田栞 QCで守屋美穂と戦いたい〝ミホマニア〟
デビュー2年半が経過。門田栞(24=香川)はまだ粗削りな面も多いが、香川支部期待の攻撃派として航跡は着々と上昇カーブを描いている。 今年5月12~15日のまるがめで初の予選突破。その後は7月29日~8月3日のからつで自己最高成績となる準優勝戦3着と健闘した。 直近で一番ファンをうならせたのは9月6~11日の大村G3オールレディース。最終日10Rで高田ひかるとの2着争いを2周1マーク全速戦で力強く沈めたシーンだろう。道中の握りマイには将来性を感じさせるだけの迫力がある。 「今はどれだけ早く握って回れるかを心がけています。1マークでうまく出てこれなくても、道中で絶対諦めないで前の人をとことん追いかけます」 師匠は香川支部長の中田元泰。「成績が悪いと、すぐにヘコむ」弟子の姿を見てこんな提案があったという。「来年のスピードクイーン(メモリアル、来年2月19~24日、浜名湖)に出られるよう上がりタイムを出せるように頑張ろう」。タイムアタックに目覚めたことが道中猛追の「諦めない」姿勢につながってきている。今期の最高上がりタイム1分47秒7が「ゲンタさんより早い」のは、ちょっとした自慢でもある。 直近の目標は「A級に上がること。それと優勝戦に乗りたい」。将来的には「クイーンズクライマックスで守屋(美穂)さんと戦うことです」と確たる目標を持ってモチベーションを高めている。守屋のレースは「全部見てます」と語るほどのミホマニア。「差しが上手だし、乗り方を見ながら参考にさせてもらってます」と声を弾ませている。 憧れの存在である守屋も若手の“挑戦状”に対し、まんざらでもない様子だ。 「一緒になったのは2回目だけど、前回よりターンスピードは上がっているし、舟の安定感も増してますね。全部見てる?そんなに見られてるなら私も、もっと頑張らなくちゃいけないですよね。目標にしてもらえるのはうれしいです」 守屋のこの言葉を受け止めながら「今は失敗してもいいから、とことん攻めていかに経験値を積めるかが大事だと思ってます」と攻撃力に磨きをかけている。 ◇門田 栞(かどた・しおり)2000年(平12)7月9日、愛媛県生まれの24歳。今治南高校ボート部出身。香川支部所属の130期生として22年5月16日のまるがめでデビュー。23年11月9日のまるがめで初勝利を飾る。優出歴はなし。同期は塚越海斗、西丸侑太朗、藤原仙二、中山翔太ら。1メートル55、血液型A。