超常現象から日本神話の世界へ――数奇な運命に感じてしまう“人間味”『全領域異常解決室』第6話は「犬神の呪い」
“不可解な異常事件”を「全領域異常解決室」(通称「全決(ゼンケツ)」)が解決していくフジテレビ系ドラマ『全領域異常解決室』(毎週水曜22:00~)。13日に放送される第6話(※FODで先行配信中)で起こるのは、美容系インフルエンサーの相次ぐ窒息死事件。そして、ヒルコからの犯行声明が届く。 【写真】一堂に会する迫田孝也、広瀬アリス、福本莉子、藤原竜也、小日向文世
■興玉が疑いを持つ「犬神筋」とは? 玉雅(藤原竜也)から、神について話を聞く雨野小夢(広瀬アリス)。前回の第5話で予知能力を持っていることが判明した小学生・生嶋未琴(諸林めい)は「市寸島比売命」という神だった。人知を超えた能力を持つ神が起こした不可思議な事件を丸く収めて解決に導くのが「全決」の役割だったのだ。そして今、「全決」は謎の神「ヒルコ」との戦争状態にあるという。 そんな時、美容系の有名インフルエンサーばかりが連続して亡くなる奇妙な事件が発生。今回もヒルコから「犬神の呪い」が原因であるという犯行声明が出される。被害者たちはいずれも過食により気道が塞がって窒息死しており、部屋からはピンク色のサプリメントが見つかっていた。 今回の事件には「犬神筋」が関わっているかもしれないと話す興玉。「犬神」とは憑りつかれると心身を喪失し、大食いになってしまう犬の霊で、それを呪術で操る家系があるという。興玉は、ヒルコの仲間に犬神筋の人間がいる可能性を考える。警部の荒波健吾(ユースケ・サンタマリア)たちから情報を得て捜査資料を見た興玉は、被害者たちが通っていた美容整形外科医・大隈邦男(吉田鋼太郎)の写真に目を止める…。
■神の敵は人間なのか? それとも神なのか? 「世の中には普通の暮らしをしている神様がいっぱいいる」――そして自らも「神」だと告白する興玉。さらに、次々と語られるさまざまな神の存在やその詳細、神隠しの説明に小夢は困惑の表情を見せ、「分からないことだらけ」だと言う。これには小夢だけでなく、こちらまで混乱しそうになる。 しかし、お決まりの図解説明や、興玉の丁寧で説得力のある言葉には惹きこまれるものがあり、これはもはや、興玉の得意分野である“超常現象”というより、古事記、日本書紀といった“日本神話”の世界に誘われる。そんな興玉の話に徐々に耳を傾ける小夢は、ヒルコを捕まえることこそが自分の使命なのだという意志を明確に持つ。 そして興玉から犬神筋の話を聞いた後には、荒波に「犬の毛は見つかっていませんか?」とつい、問いただしてしまう。「そういうのは信じないんじゃなかったのか」とツッコまれるシーンは、小夢が神の存在に翻ろうされながらも、一方で興玉の話を信じ始めているとことの証しだ。そんな中で、興玉に神の歴史における人間への不信感を語られた小夢が「私は人間を信じている」ときっぱり言い放つ場面も。