『逃げ上手の若君』は「自分も頑張ろう」と思える現場 “若君”演じる結川あさきらが明かす収録の裏側
■戦の怖さを改めて体感
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で好評連載中の歴史スペクタクル漫画『逃げ上手の若君』がテレビアニメ化し、7月6日より放送中だ。本作は、鎌倉幕府滅亡から始まる一人の少年の逃亡譚。この度、主人公・北条時行を演じる結川あさきと、時行を支える逃若党(ちょうじゃとう)の雫役の矢野妃菜喜、弧次郎役の日野まり、亜也子役の鈴代紗弓にインタビュー。現場での印象や、自身が「〇〇上手」だと思うことについて語ってもらった。 【写真】役とリンクしたカラーのコーデがすてき! 撮り下ろしカット一覧(全9枚) ――収録中印象的だったことを教えてください。 結川:物語は鎌倉幕府の滅亡から描かれているのですが、戦のシーンもあり、本当に人数が多かったなと。 日野:先輩方が、すごく私たちのマイクのことも気にかけてくれて、脇からも支えていただいたので本当に心強かったですね。 結川:私、コロナ禍にデビューしたこともあって、マイクワークが初めてだったんです。でも、そういう心配を全くせずに挑めたので、役に集中できてありがたかったなと感じました。 鈴代:弧次郎と亜也子は、第一回ではセリフがなかったんですけど、収録を見学に行ってよかったなと思います。やっぱり第一回を見ていなかったら、だいぶ感覚が変わっていただろうなと思うくらい、戦のシーンは迫真でして。 日野:ガヤを収録するのに混ぜていただいたんですけど、戦のシーンで音響監督の藤田さんから「女性の皆さん、捕まったら殺されます。どういうふうに逃げますか? 想像してください」と言われたのを覚えています。当たり前だけど、戦ってこういうものだよなというのを改めて思いました。
■お互いの姿に感銘を受けた撮影現場
――先輩方もたくさんいる現場かと思います。学んだことはありますか? 結川:学びしかなかったです。その中でも印象的だったのが、紗弓ちゃんがブースの中に入ってきた時! 鈴代:え、私何かしてたっけ? 結川:皆さんがいる中、大きな声で「亜也子役でお世話になります。鈴代紗弓です!」ってあいさつをして入ってきて。なんて気持ちのいいあいさつなんだって思ったんですよ。これは真似しなきゃなって。 鈴代:多分、途中から入らせてもらったのもあって、1人ずつごあいさつできなさそうだったんですよね。なので、まとめてあいさつさせていただいたのを覚えています。 日野:私は結川ちゃんが、お芝居に対して真摯で、学ぶ姿勢があるのが本当にすてきだなと思って見ていました。結構、現場で先輩に「どうしたらいいですか?」って相談しているシーンが見受けられて。すごいなって。 矢野:私もそう思っていました。先輩に相談するのってちょっと緊張するじゃないですか。でも、あさきちゃんにとっては、全員先輩だからある意味平等というか。それもあってか、相談している姿がすごいなって。 結川:「全員に聞きたい」って思いはありましたね。でも、最初からそうやって振る舞えていたというよりは、音響監督の藤田さんから「私はあなたと真剣に向き合うから、分からないことを分かったようなふりをしてやることだけはダメ。分からなかったら、すぐに聞いて」って言われて。そのときに、ほかの先輩方にも聞きに行こうって、思えたんですよね。 鈴代:素直さもありつつ、実際にお芝居されているときは物怖じしない。時行の持っている魅力を出していく姿というのは、あさきちゃんを見て本当に勉強になっていて。それはお2人(日野と矢野)からも感じるんですけど、毎回心が満たされて「自分も頑張ろう」って思える現場なんです。