70歳まで働いたら年金受給額はいくら増えるかシミュレーション
少子高齢化が進む日本では、現役時代に納める年金の保険料と、将来受け取ることのできる年金額について不安に感じている方もいるのではないでしょうか。 ◆【写真3枚】年金制度の仕組み図。年金の繰上げ受給・繰下げ受給などについて掲載 本記事では、厚生年金について、通常65歳から受け取ることができるのに対し、早めて受け取る繰上げ受給と、遅めて受け取る繰下げ受給について解説します。 60歳・65歳・70歳それぞれで受け取ることのできる年金総額のシミュレーションをご紹介します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
厚生年金の繰上げ受給と繰下げ受給
日本の年金制度は3階建てとなっており、全員が受給できる老齢基礎年金(1階部分)に加え、加入期間の要件などを満たすと老齢厚生年金(2階部分)を受け取ることができます。 これらの年金は、加入要件を満たすことで、原則として65歳から受給できるようになっています。 また、希望があれば、通常65歳から受け取る年金を早めて60歳から受け取ることのできる「繰上げ受給」や、70歳まで年金の受給を遅らせる「繰下げ受給」が可能です。 次の章で詳しくみていきましょう。
年金の繰上げ受給:請求時の年齢別早見表
繰上げ受給を選択すると早く年金を受け取れる代わりに、受け取れる年金の額が減ってしまいます。 繰上げ受給の場合の受給額を求める計算式は以下の通りです。 減額率(最大24%)=0.4%✕繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数 以下の表を利用すると、繰上げる月数別に減額される割合を簡単に求めることができます。 ●繰上げ受給の減額率の早見表(昭和37年4月2日以降生まれ) ・60歳0ヶ月:24.0% ・61歳0ヶ月:19.2% ・62歳0ヶ月:14.4% ・63歳0ヶ月:9.6% ・64歳0ヶ月:4.8%
年金の繰下げ受給:請求時の年齢別早見表
一方、年金の繰下げ受給を利用することで、年金を受け取れる年齢が遅くなる代わりに、受け取れる年金の額が高くなります。 繰下げ受給で受け取れる年金の額を求める計算式は以下の通りです。 増額率(最大84%)=0.7%✕65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数 また、繰下げする月別に増額される割合を記載した表が以下の通りです。 ●繰下げ受給の減額率の早見表 ・66歳0ヶ月:8.4% ・67歳0ヶ月:16.8% ・68歳0ヶ月:25.2% ・69歳0ヶ月:33.6% ・70歳0ヶ月:42.0% ・71歳0ヶ月:50.4% ・72歳0ヶ月:58.8% ・73歳0ヶ月:67.2% ・74歳0ヶ月:75.6% ・75歳0ヶ月:84.0% 次の章では、60歳・65歳・70歳でそれぞれ受給を開始する場合に、受け取れる年金の額について見ていきましょう。