友人に「NISAに月1万円は意味がない」と言われました。余裕がないので1万円が精いっぱいなのですが、地道に「貯金」すべきなのでしょうか…?
「新NISA」のメリット3選
2024年1月から「新NISA」が始まりましたが、ここでは「新NISA」のポイントともいえる3つのメリットを解説します。 ■非課税の期間が永久化となる これまでの旧NISAでは、非課税で運用できる期間が「つみたてNISAは最長20年」、「一般NISAは最長5年」でした。「新NISA」では、この非課税期間が撤廃され、実質的に保有している限り永久的に非課税扱いとなります。 長期投資を前提とした積立を行う場合、旧NISAのように利益に対しての非課税期間を考慮せず、運用を続けられるのは大きなメリットです。 ■生涯の非課税枠が1800万円になる 「新NISA」では、生涯で投資できる非課税枠が1人あたり1800万円(年間360万円)と大幅に増額され、大きく2つの枠を利用できます。 ●つみたて投資枠(年間120万:生涯投資枠600万円) ●成長投資枠(年間240万:生涯投資枠1200万円) つみたて投資枠は、金融庁が定める長期的な資産形成となり得る基準を満たした「つみたて投資枠対象商品(投資信託)」のみ購入できます。一方の成長投資枠は、投資信託をはじめ株式、債券、ETFなど幅広い商品が購入可能です。 なお、金融庁の基準を満たした一部の投資信託であれば、つみたて投資枠と成長投資枠の両方で積立を行えます。 ■売却しても翌年に枠が復活する 「新NISA」で購入した商品は、売却しても翌年に非課税枠が復活します。例えば、A社の株を50万円で購入し、60万円に上がったタイミングで売却するとします。 この場合、利益は10万円(60万円-50万円)ですが、翌年にA社株を50万円で買った分の非課税枠が復活します。枠の復活は、売却したときの価格ではなく、買ったときの価格(簿価)で判断されます。
金額よりもまずはやってみることが大事
前記の金額はあくまでもシミュレーションですが、NISAに月1万円であっても決して意味がないということはありません。長期・分散・積立の基本原則を理解し、長い目で考えることが大切です。もちろん毎月の積立額も大事ですが、まずは少額からでもまずは積立をやってみることを意識してみましょう。 出典 金融庁 つみたてシミュレーター 野村證券 マネーシミュレーター「みらい電卓」~積立編 執筆者:鳥谷威 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャルフィールド編集部