フェルスタッペン相手で手抜きなんてしない? ノリス「友達だからこそ勝ちたいだろ」
ランド・ノリス(マクラーレン)は、2023年シーズンにF1で3連覇を達成したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とは個人的な友情を育む仲だが、それがコース上のバトルに影響を与えたことはないと語っている。 【ギャラリー】全部でなんと23種類! みんなのお気に入りはどれ? F1 2023年シーズン、特別マシンカラーリングまとめ ノリスは2023年シーズン中盤以降でマクラーレンが戦闘力を上げていく中、上位争いに進出。度々レッドブル勢ともポジション争いを演じることがあった。 しかし、ノリスのフェルスタッペンに対するディフェンスはあまり厳しいモノだとは見られず、むしろ容易にオーバーテイクを許していると思わせた。特にルイス・ハミルトン(メルセデス)のような相手には激しい抵抗を見せる一方で、仲の良い友人であるフェルスタッペンを相手にした際にそういった振る舞いだったことで、アプローチに疑惑の視線が向けられることになった。 こうした批判は、ノリス自身も知るところだ。しかしレースへのアプローチはあくまでも合理的な判断から来るものであって、交友関係とコース上での振る舞いを結びつけることは間違いだと語った。 「2023年、僕がいい仕事をできた部分のひとつは、自分の置かれた状況を把握し、誰と競っているのか、そして自分が誰と競っていないのかを知ることだったと思う」 「結局はレースだ。そしてオースティンみたいにマックス相手にポジションを失う可能性を考えたり、ルイスとのレースのやり方とマックスとのレースのやり方を比べたりしても、最終的には僕が両者に対してポジションを失うだろうというのも分かっていた」 「そういうのは悪い態度じゃない。要は自分の置かれた状況について正直かつ現実的でいることだ」 「マックスを後ろに抑え込み続けるチャンスは、基本的に皆無だった。彼は本当に速くて、タイヤのグラデーション(性能劣化)に関しては誰よりも優れていたからね」 ノリスは、どこかで追い抜かれてしまうと分かっているライバルを相手にハードにディフェンスしても得られるモノはなく、むしろタイヤを傷つけてしまい意味はないと語る。 「より速いマシンに乗っていて99%負かされる相手とバトルをしようとして、レースの寿命を台無しにするのは意味がないことだ」 「(アメリカGPで)ルイスが僕を追い抜いた時は残り6周くらいだった。彼はまだフレッシュなタイヤを履いていた。だから彼を相手に競うのはベストではなかったかもしれないけど、マックスを相手取るよりも後ろに留められるチャンスは多かった」 「もしマックスと競っていたら、僕はもっとタイヤを使ってしまっただろう。彼はずっと速かったんだ。スティントを引っ張ることにも影響していただろうし、僕のレースに対しては益を得るよりも妥協を強いることになってしまっていたはずだ」 「あれは、僕の戦いの中でより良いモノを選んだケースのひとつにすぎない」 またノリスはフェルスタッペンとの間の友情については、むしろ“負けたくない”という方向に作用すると主張した。 「もっとハードに、良いディフェンスを僕がしたかっただろうか? 間違いなくそうだよ。むしろなぜそうじゃないと思うんだ? 僕はレースが大好きだし、それこそが僕のやりたいことなんだ。誰にもポジションは譲りたくないよ! それがマックスじゃなくてもね!」 「外部の人達は、なぜ僕がそうしない(フェルスタッペンとハードにバトルをしないのか)を判断するのが早すぎる」 「『ああ、マックスと(ノリスは)友達だからな』とかそういうことを言われる。でも全く関係はないよ」 「どっちかと言うと、僕の友達だからむしろ倒したくなるよ」
Jonathan Noble