コロナ禍機に外販やキッチンカー注力 収益多角化、新社長に期待「現状維持は衰退」
■37歳と引っ張る
変革の加速に向けて、久美さんは「ここからは私ではなく、会社をグッと引っ張っていく人材が必要だ」と考え、20年9月に社長を置いた。任命した木元建一郎さん(37)は経営コンサルタント出身で、重雄さんと海外で山ちゃんを設立した経験もあった。 若くて社歴も短い木元さんの社長就任には様々な意見があったが、現場に入り込む姿勢や決断の速さ、そして「とがった」部分に、久美さんは期待を寄せる。現在は木元さんが経営戦略やブランド展開を担当し、久美さんは人材育成などに専念する。 重雄さんは生前、「現状維持は衰退だ」と繰り返していた。その言葉を継ぎ、エスワイフードはこれからも変わらずに、変化を追いかけ続けていく。