今江楽天、初交流戦Vへ王手 藤井聖が5回0封でチームトップ5勝、救援陣も盤石!則本締めた完封リレー
楽天は13日、巨人最終戦(楽天モバイルパーク)に3-0で勝利し、交流戦首位を堅守。3連勝で今季初めて貯金を1とした。先発の藤井聖(まさる)投手(27)が5回無失点の好投でチーム単独トップの5勝目を挙げた。14日に楽天が広島に勝ち、ソフトバンクが阪神に引き分けか負け、あるいは楽天が引き分けでソフトバンクが負ければ、球団創設20年目の節目で初の交流戦優勝が決まる。 交流戦初優勝がカウントダウンに突入した。巨人に3連戦3連勝を飾り、今季初の貯金1。今江監督は想定外の快進撃に、自然と笑みがこぼれた。 「もちろん、貯金ができたことは非常にうれしい。貯金はすぐ減ってしまうので、しっかりと使い方を考えていきたい」 病み上がりの藤井が5回3安打無失点。「2日ぐらい前まで、熱が39・2度ぐらいあった。フラフラしていたけど、気合と根性で投げた」。走者を背負うも3併殺打などで要所を締めた。 責任感の強い27歳は、登板回避を避けるために首脳陣に体調不良を報告しなかった。マウンド上で指がしびれ、何度か手を振る場面も。指揮官は五回終了時、投手交代を告げる際に、石山球審から「(藤井は)体調が悪いよね」と気付かれていたほどだ。 神奈川県出身ながら、少年時代は巨人ファンで、高橋由伸外野手に憧れた。「自分が好きだったチームを倒せたのはすごく感慨深いものがある」と粘投77球を振り返った。2022年6月10日、巨人相手に4回4失点で黒星を喫した借りを返し、交流戦は3戦3勝だ。 2番手・渡辺翔、3番手・鈴木翔、4番手・酒居が、いずれも1回無失点。九回は則本が三者凡退に斬ってほえた。計5投手による無失点リレー。指揮官は「中継ぎ陣も非常に丁寧に投げてくれた。何より捕手の太田がよくリードした。今日はバッテリーで勝利したようなもの」とたたえた。 14日に楽天が広島に勝ち、ソフトバンクが阪神に引き分けか負けるなど、条件次第で球団創設20年目で初の交流戦優勝が決まる。「一戦必勝。うちのチームはいつこけるか分からない。とにかく必死にやれることをやる」。今江楽天が大一番に臨む。(広岡浩二)