ええ、セレナ余裕で買えるじゃん!! リーフより前にいたってマジか!! 四半世紀前の日産市販版EVが衝撃
■間違いなくサクラで活かされたよね
ハイパーミニは登場から2年後の2002年に販売が終了し、その後はプレーリーEVやハイパーミニのから得た技術を活かし、2010年に日産から「リーフ」が発売された訳だが、その間に軽電気自動車が出ることはなく少々寂しい気持ちがあった。 ところが、2019年東京モーターショーで軽EVコンセプト「IMkコンセプト」が発表された。これがのちの日産サクラとなるのだが、当時現地で実車を見た筆者は思わず「あのハイパーミニが時を超えて帰ってきたぞ!」と驚いた。 その3年後に販売が開始され、展示車をいち早く日産グローバルギャラリーで見に行った。当たり前だがその完成度は高く、当時は2人だけだった乗車店員が4人となり、充電時間は急速充電を使用すれば約40分、さらに航続距離は180kmにまで増加と格段に進化した。 また車両価格もエントリーグレードのXグレードなら約260万円で、補助金を使用すれば自治体によって最大約120万円の補助金が出るので、実質的な金額は140万円からとハイパーミニと比べて圧倒的に安い。 そんなこともあり、2023年度のサクラの販売台数は3万4083台と2022年度に引き続き、2年連続で47都道府県EV販売台数ナンバーワンを獲得している。 これは、軽自動車だけでなく、輸入車のEVも含めた中でのトップで、なんと2023年度のEV販売台数の約41%をサクラが占めており、実にEV新車の5台に2台がサクラなのだ。 この快進撃には間違いなくハイパーミニが遺したリチウムイオンバッテリー技術や、フロントパネルに充電口の設置、サクラのプラットフォームを作る上で少なからず影響しているだろう。 かつて自らの手で切り開いた「軽電気自動車」というジャンルを20年越しに形にした日産、これからのEVがどうなるのかは全くの未知数だが、是非これからも「日本電気自動車の先駆け」として陰ながら応援していきたいと思う。