ロールス・ロイスが最新作「アルカディア・ドロップテイル」を発表。かつてないラグジュアリーカーを具現化
コーチビルド・コミッションの第3弾モデルとして発表
2024年2月29日、ロールス・ロイス・モーター・カーズ(以下、ロールス・ロイス)が最新作となる「アルカディア・ドロップテイル」を公開しました。豪華絢爛な、1点モノのロールス・ロイスをとくとご覧ください! 【写真はこちら】開発に2年以上、組立作業に5カ月もの歳月がかかっている特別なクロックが、並々ならないこだわりを物語る(全13枚) 「アルカディア・ドロップテイル」はロールス・ロイスが顧客のオーダーに応じて自由にクルマを作り上げるコーチビルドモデルのひとつで、「ラ・ローズ・ノワール」「アメジスト・ドロップテイル」に続く、コーチビルド・コミッションによる第3弾モデルです。 このモデルを制作するにあたり心がけたことは「ブリティッシュ・ラグジュアリーを大切 にされるお客様のライフスタイルを映し出し、ミニマルで繊細でありながらも、大胆な表現」することだったとデザイン・ディレクターのアンダース・ウォーミング氏は言います。 また、デザインするにあたっては2019年に提示された手描きのスケッチがもとになっています。依頼主はこれに忠実なクルマを希望し、それに応じるべく大胆で低いスタンス、くつろぎを与えるキャビ ン・デザイン、ドラマチックなボディラインを採り入れた「アルカディア・ドロップテイル」が誕生したのです。
内外装の色にも並々ならぬこだわりがある
まずエクステリアで注目したいのはボディカラーです。メインカラーは上品ではあるものの、一見するとピュアなホワイトに見えますが、実はアルミニウムとガラ ス粒子を混ぜたソリッド・ホワイトとなっています。この色は光が当たると錯覚効果で見る者に果てしない深みを感じさせるように仕上げられています。さらにより大きなアルミニ ウム粒子を使用した多面的で印象深いメタリックも開発。先述のホワイトと美しく対比させるべく色そのものはもちろん、明度・彩度に至るまで細かく調整されました。 これまでのドロップテイルとは異なり、車体下部のカーボン素材をビスポークのシルバーカラーで塗装したことも注目点です。こうすることでサイドビューを視覚的に “持ち上げる”ことで、しなやかかつダイナミックな印象を与えているのです。デザインも注目したい点です。 インテリアは素材の質感はもちろん、木目や色合いにもこだわりました。とくにウッド素材は柾目(まさめ)のサントス・ウッドを使用しています。これはすべての木材な中でもとくに木目が細かく、それゆえに乾燥時に割れやすいデリケートな素材でもあります。これを車内に233ピース、リアデッキには76ピースも使われています。 サントス・ウッドをアルカディア・ドロップテイルに使うことは簡単ではなかったようです。18種類の異なるサンプルを使って1000時間繰り返し検査し、ウッ ド・ピースの耐久性を確認。さらに保護コーティングの開発には8000時間以上を費やしました。こうして繊細な素材を使いながらその美しさを保ちつつ、熱帯地方を含む世界のあらゆる環境下で使用できる内装を実現したのです。 一方、インテリアのレザー素材は、メインカラーはエクステリアと関連性を持たせたビスポーク・ホワイトをベースに、ビスポーク・タンのツートーンが採用されています。