独インフィニオン、通期売上高見通し下方修正-自動車需要が減速
(ブルームバーグ): ドイツのパワー半導体大手、インフィニオンテクノロジーズは7日、2024年9月期の通期売上高見通しを下方修正すると発表した。自動車業界の需要低迷が続いていることを示唆している。
発表によると、通期売上高は147億-155億ユーロ(約2兆4430億-2兆5760億円)となる見通し。ブルームバーグが調査したアナリスト予想平均は157億ユーロだった。
スベン・シュナイダー最高財務責任者(CFO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「引き下げ分の約半分は自動車によるもので、残りの半分が弱い市場環境に起因する」と述べた。
こうした見通しは、自動車業界向け半導体サプライヤーが電気自動車(EV)市場の減速による打撃を受けていることを改めて示している。通常、自動車産業がインフィニオンの売上高の半分超を占めている。
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シュナイダーCFOは自動車セクターの需要はなお伸びているが、従来見通しに比べてペースは鈍化しているとの見方を示す。
同CFOはEV市場について、「電動化の普及は減速している。これは構造的なものではなく、一時的な影響だと考えている」と指摘。「当社は力強い成長を遂げる中国で主導的な市場ポジションを占めている」とも述べた。
インフィニオンが24年の会社予想を下方修正するのは2回目。2月には通期売上高見通しを155億-165億ユーロに引き下げていた。
原題:Infineon Cuts Revenue Outlook as Carmakers’ Growth Slows (1)(抜粋)
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Jillian Deutsch, Wilfried Eckl-Dorna