〈がんばれ!郷土力士〉ちょんまげ大関、初陣飾る 大の里、土俵際で逆転
●九州場所 「初日の入りは課題」 大相撲九州場所(福岡国際センター)初日の10日、新大関大の里(津幡町出身、二所ノ関部屋)は西前頭筆頭の平戸海を突き落とし、大関初陣を白星で飾った。大銀杏(おおいちょう)を結えない「ちょんまげ大関」は、土俵際の逆転で初白星を手にし「ひやひやした。今場所もこういう相撲を取ってしまった。初日の入りは課題」と薄氷の勝利を反省し、切り替えを誓った。 大の里は過去2勝2敗と難敵の平戸海にもろ差しで攻め込まれたが、左突き落としで窮地を脱した。土俵入りから館内の歓声はすさまじく、両親と妹も会場で見守った。 24歳の大器は多くの期待を背負う中でも「一日一番、集中してやるだけ」との気持ちで臨んだ。この日の朝稽古後は報道陣の取材に応じず、取組後の口数も多くはなかった。土俵下で審判を務めた師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は白星につなげたことを評価しつつ「今日の準備においては平戸海が上だった」と指摘した。 初土俵から昭和以降最速の所要9場所で大関となり、早くも横綱へと熱い視線が注がれる。「まずは15日間集中する」と気合を入れた。