「蘇州・日本人親子襲撃事件」のウラにある「習近平の経済失策」…!「金融危機」へのヌルい対応が招く「排外主義」の深刻な実態
ついに日本人が標的に…
中国で日本人学校のスクールバスが襲われ、日本人の親子がけがをした事件は、衝撃を持って世界に伝えられた。6月24日、江蘇省蘇州市でのできごとだった。 【写真】これはヤバすぎる…!中国で「100年に一度の大洪水」のようす 筆者は、かねて日本人を襲う事件が発生しはしまいかと心配していたが、現実のものとなってしまった。 特に、今回の親子を襲ったのが50代の男性でその素性は明らかではないが、親子を守ろうとした中国人女性が亡くなってしまった。痛ましいことだが、それだけに中国人男性の強い殺意に身震いがしてしまう。 中国アジアITライターの山谷剛史氏は、ダイヤモンドオンライン(7月1日)の寄稿で、中国のSNSには日本人学校を叩く動画が多数、投稿されていると指摘している。中国人たちが、日本人を見る目が非常に厳しくなっていることには、改めて警戒が必要だろう。 6月26日の寄稿「習近平が落ちた「長期“没落”の罠」…!「校内暴力」と「暴走族」があいつぐ中国で、「愛に飢えた若者たち」の間で起こり始めた「異変」」で紹介したように、中国の若者たちは経済的に不安定な状況に置かれる人が多く、これが長期にわたり深刻な問題を引き起こすことになりかねない。 しかし、中国政府は相変わらず、経済対策に消極的だ。
消化されない住宅在庫
開催が大幅に遅れていた中国共産党の重要会議である第20期中央委員会第3回総会(3中総会)が、7月15~18日に開催されることが決まった。 3中総会では中長期的な経済政策の方針が議論されることになっているが、成長の足かせとなっている不動産市場の立て直しがメインテーマだろう。 中国政府は5月、地方政府による住宅在庫の買い取り方針を発表したのにもかかわらず、市況がさらに悪化する可能性が指摘されている。 S&Pグローバル・レーテイングは6月20日「中国の住宅販売は前年に比べて15%減少する」との予測を示している。従来は5%減を見込んでいた。これにより、住宅販売額は10兆元(約220兆円)を下回り、2021年ピーク時の約半分になる見込みだ。 フィッチ・レーテイングも見通しの大幅な下方修正を行っている。 1990年代の日本では、不動産バブル崩壊から5年を過ぎた頃から金融機関の破綻が相次ぎ、政府は金融リスクを抑えるための資本注入などを余儀なくされた。 中国も同様のフェーズに入ってきているようだ。
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