未来を担う少年少女たちへ ~ 本田圭佑からのメッセージ
インタビュアーが見た本田選手
今回、インタビューを行ったケン・マスイ氏は、本田選手が2005年にJリーグ名古屋グランパスでプロ入り初ゴールを挙げた際のスタジアムDJ。デビュー当時から本田選手と親交があり、本田選手のピッチ内外での活躍を応援してきました。ケン・マスイ氏は本田選手の印象について「初めて出会ったのは、本田選手が17歳のとき。星陵高校の選手として(名古屋の)トレーニングに参加していました。テストマッチでも大声を張り上げてトップチームの選手へボールを要求する遠慮の無い若者でした。楢崎、藤田、秋田といった代表クラスの選手にも意見を聞きに行き、オフ・ザ・ピッチでも積極的でした」と当時のエピソードを紹介。「そんな“生きた声”を取り入れて成長していった経験が、現役選手による“生きた指導”にこだわる今の姿勢へと繋がっているのではないでしょうか」と語っています。
本田選手が子どもたちに伝えた“3つの約束”
子どもたちには大きな夢を持って欲しい。そして大人たちはその夢を言う勇気を子どもたちに与えて欲しい。本田選手の言葉からは、人生における「夢」の大切さ、その重みを感じることができます。 昨年12月25日には、子どもたちにサッカークリニックなどを実施するイベント「ZOZOTOWN presents HONDA's SOLTILO SOCCER SCHOOL 2015 in MAKUHARI」に登場。集まった小学生たちに対して、一人ひとりにアドバイスを伝えたり、身振りや見本を見せながらテクニックを教えたり、ミニゲームに一緒に参加するなど、熱心にサッカーの指導を行いました。会場となった「ZOZOPARK HONDA FOOTBALL AREA」(千葉県幕張)は、本田選手の所属事務所「ホンダ エスティーロ」が運営するフルサイズのサッカーコートやフットサルコートを備えたスポーツ施設で、今月から一般に公開されるとのこと。また2月には、本田選手がプロデュースするサッカースクール「SOLTILO FAMILIA SOCCER SCHOOL」の幕張校が開校。このサッカースクールで学ぶ子どもたちは、既に全国で2,600名以上にのぼるのだそうです。 イベントの最後に、本田選手は子どもたちに向けて次のように語っています。 「皆さんに3つのメッセージがあります。ひとつめ。できるだけ大きな夢を持ってください。サッカー選手でも、学校の先生でも、会社の社長でも、何でもいい。ふたつめ。その夢を毎日意識して、考えて生活してください。このふたつめはなかなかできない。大人でもできない。自分の夢や目標を意識して、何をすべきかを自問自答してください。夢を忘れないでください。そして3つめ。決して諦めないでください。これが一番大切です。 本田選手も、みんなが大好きなメッシ選手も、クリスティアーノ・ロナウド選手も、いっぱい失敗しています。上手くいかないことがいっぱいあります。みんなは、上手くいった場面だけを見ているのです。ミスや失敗はしてもいい。それをちょっとずつ減らす努力をしていけばいい。そこでは、やりたいことができるようになるまで、決して諦めないことが大切なんです。 夢を持つこと、それを忘れないこと、そしてそれを諦めないこと。この3つを忘れなければ、みなさんはきっと素晴らしい大人になるはずです。今日はあくまできっかけに過ぎません。“本田マジック”は1週間で消えます。1週間後に皆さんは、自分の力でこの3つの約束を守っていかなければなりません。それは簡単なことではありません。でも、夢があればみんなきっと出来るはずです。私も夢に向かって頑張ります。一緒にがんばりましょう」。 (インタビュー:ケン・マスイ/執筆・撮影:井口裕右/撮影:土肥亮介)