〈悪質押し買い業者のヤバすぎる手口〉「不用品なんでも買い取ります」のウソ…ツーブロックのヤカラが来訪、日用品には見向きもせず「貴金属かブランド品ないですか?」買い取るまで帰らず消費者庁も注意喚起
突然自宅を訪問し、脅してくる極めて悪質な業者も
業者の男性らは「ネックレスとかの貴金属類とか、使ってないブランド品があれば買い取れますよ』と言い出し、帰るどころか勝手にリビングに移動したという。 「ギョッとして慌てて追いかけましたが、短髪男性は『あそこの一眼レフみたいなカメラなら買い取れますよ』とか『あのハンドバッグはブランド品ですか? それなら買い取れます』などと繰り返していました。私が何度も『もういいですから』と言っても、帰ろうとはしませんでした。 冷静さを欠いた私は、失っても一番惜しくない一眼レフを売ろうとさえ思い始めていました。運よく旦那が仕事から帰ってきたので売りませんでしたが、あのままだったら言い値で売っていたと思います……」 Aさんの夫が帰ってくると、業者の男性らは「売りたい物もないようですし、帰ります」と言って引き上げていったが、Aさんはあわや一眼レフカメラを手放すところだった。これは典型的な押し買い業者の手口だと、東京都消費生活総合センターは解説する。 「チラシやネットのほかに、突然自宅を訪問する業者もいます。『いらないお皿でも、なんでも買い取ります』などと言って家に上がり込むと、長時間居座り、『(貴金属や宝石を)見せるだけでも見せてください』と言って持ってこさせます。 なかには18金のアクセサリーを1000円で、ブランド腕時計を3000円などの安価で売ってしまったという方もいます。何も知らなそうな高齢者ならより安価で買い取るなど、価格は人を見て判断しています」 ほかにも、売ると言ってない貴金属を持ち帰られた窃盗事件や、業者に脅されるケースもあるという。 「今まさに家に居座られ、怒鳴られたり、机を叩かれたりしているということでしたら、業者から見えないところに行って、すぐに警察に通報してください。こうした押し買いは特定商取引法違反にあたります。もう売ってしまったという方は、センターに相談していただくのが一番早いです。訪問購入も8日以内であればクーリング・オフできますので、そういった相談にも乗っています」 しかし、クーリング・オフですべての商品が戻ってくるわけではないというのが現実だそうだ。 「たとえば、業者側が10点買い取ったのに7点だけしか返さず、残りの物はないと言い張る場合もあります。また、警察に逮捕された場合でも業者が『品物はもうない』と言い張ってしまうと、取り返すことは現実的には難しいです。とにかく悪質業者を家に入れないことが大切です」(同前)
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