【木村カエラさん】アーティストとして、母として突き進んだ20年を振り返る
「明日の私をMAKEしよう」 木村カエラのカラフル20年史★
デビュー20周年を迎えた木村カエラさんが登場。いつも明るくポジティブな光を放つ彼女には、優しさと瑞々しさ、気合いが溢れていました。 【写真】木村カエラさん
20年間続けるって大変!でも、苦しさも含めて、楽しい!
デビュー時から変わらない明るくてハッピーなムードが見る人の心を惹き付けるカエラさん。20周年を迎えた今の心境は?と聞くと、「やっぱり続けるってすごいことだなっていうのは実感していて」と言う。 「デビュー前から聴いていた(椎名)林檎さんやaikoさんが周年を迎えるのを知るたび“私もいつか”、とずっと思っていたけど、自分にもそんな日が来るなんて」 トップアーティストとして駆け抜ける中、母となったカエラさんの人生は、また新しいステージに突入した。 「お母さんとしての自分、アーティストとしての自分、どちらも大切で合わせて100%になるという感覚。でも気づけば子育てで精一杯で、仕事では自分の中にあるものを出し尽くしてしまってた。子供と一生懸命向き合って、誰かのために生きれたっていうことに関してはすごくいいことなんだけれども、アーティストとしてはスランプってやつです。20年を通して悩んで、もがいて、まだやったことのない挑戦をしてみたいと思うがゆえに、だいたいのことは苦しくて。まるで自分の命とか人生を削っていくような感覚。でも、乗り越えた瞬間にはいつも必ず新しい自分に出逢うことができて、それがすごく嬉しかったんです。だから、結果的に全部すごく楽しかった! 今は子供も大きくなって、ここ数年はまた新しい気持ちで仕事に一生懸命取り組めるようになったかな」
木村カエラを彩る5つのターニングポイント
⚫︎2004年6月、メジャーデビュー! ⚫︎ターニングポイント① 『リルラ リルハ』で自分を出せるように 「リアルライフ、リアルハートの略で、自分で作った造語。人とはちょっと違う自分の世界観を勇気を出して前面に出してみようと思って書いた歌詞が世の中の人に広まって、“私のままでいいんだ”って、初めて安心できました」 ⚫︎ターニングポイント② 自分の”色”が濃くなった、初の武道館ライブ 「アルバム『Scratch』が2週連続で1位になり初の武道館公演が決定。永遠の反抗期みたいな人間の私だったけど、本番のためにたくさんの大人の方が働いている姿を見て、責任感という自覚とともに人生に光が射すような感覚があった」 ⚫︎ターニングポイント③ 親友を想い作った曲『Butterfly』がヒット 「親友の結婚式のために作った曲がCMに起用され、たくさんの人が聴いてくれた。すごく素直に書いた歌詞だったけど、これまでやってきたロックとかとは違うテイストの曲のヒットに戸惑ったし、うまく受け入れられない自分も」 ⚫︎ターニングポイント④ 第一回「GO!GO!KAELAND」開催! 人のための音楽に目覚める 「5周年のとき、横浜の赤レンガ倉庫で第一回の『GO!GO!KAELAND』を開催。約22000人が来てくれて、これまで自分のために歌ってきた音楽が、人のための音楽に変わったんだなって。またひとつ大人になれた瞬間だったように思います」 ⚫︎ターニングポイント⑤ 空っぽになった自分を救ってくれた「絵本」 「結婚や出産を経て幸せな日々だけど、アーティストとしての自分は空っぽになってしまったと感じたのが15周年の頃。直感や想像力みたいなものを取り戻すためにも必要なのは“色”だと思った。それで出版したのが、『ねむとココロ』という絵本」 ●木村カエラ 10月24日生まれ。東京都出身。13歳から雑誌などのモデルを務め、2004年シングル『Level 42』でメジャーデビュー。楽曲を精力的にリリースする傍ら、自身のツアーを行い、フェスやイベントにも積極的に参加。CMにも多数出演。10月26日には日本武道館公演が迫っている。6月19日にリリースされた新曲『チーズ』(ビクターエンタテインメント)にも注目。 MAQUIA 8月号 撮影/永瀬沙世 ヘア/ASASHI〈ota office〉 メイク/UDA〈mekashi project〉 スタイリスト/二宮ちえ 取材・文/通山奈津子 構成/吉田百合(MAQUIA) 撮影協力/ バックグラウンズファクトリー トップス¥60500/カーブストア(メトロピエール) その他/スタイリスト私物