過去最大4万5000人 日米共同演習終了 南西諸島防衛視野に民間利用の空港でも「タッチ・アンド・ゴー」 鹿屋基地にはオスプレイ緊急着陸、沖縄では同型機の事故も
過去最大の4万5000人(自衛隊3万3000人、米軍1万2000人)が参加した日米共同統合演習(キーン・ソード)は1日、全日程を終了した。自衛隊と米軍の有事に対する即応態勢と連携向上を図った。沖縄県では演習に参加していた陸上自衛隊の輸送機V22オスプレイの事故があり、陸自は全17機の飛行を見合わせている。 【写真】着陸後すぐ離陸する「タッチ・アンド・ゴー」を訓練する航空自衛隊F15戦闘機=27日午後3時すぎ、奄美市笠利の奄美空港
防衛省統合幕僚監部によると、鹿児島県内では南西諸島を中心に陸海空の大規模な演習があった。徳之島空港(天城町)では10月30、31日、航空自衛隊のF15戦闘機が離着陸訓練を行った。奄美空港(奄美市)でも27、28日に同様の訓練があった。奄美駐屯地(同市)や瀬戸内分屯地(瀬戸内町)には米軍が展開した。 徳之島では戦闘で負傷した隊員を陸自輸送ヘリコプターCH47で搬送する訓練も実施。沖永良部島であった高射部隊の機動展開訓練は、悪天候で定期フェリーが着かず、発射機など一部器材や人員が入れない中で行った。 V22は、エンジンの油圧系統の不具合を知らせる注意灯が点灯したため23日に鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地に緊急着陸。27日には沖縄県与那国島の陸自与那国駐屯地で同型機の左翼が地面と接触する事故があった。 奄美市や徳之島町では市民グループが訓練反対を訴えた。
南日本新聞 | 鹿児島