50代から発症する「アレルギー」って?大人に多い、3大アレルギー
皮膚トラブルや鼻炎、体のかゆみ。突然のアレルギーデビューはアラフィー世代特有の“事情”が関係している可能性が。アレルギー全般に詳しい福冨友馬さんが解説。 更年期・女性ホルモン「50代健康のお悩み」
心身の変化が免疫の過剰反応に拍車をかける
「大人になって発症するアレルギーは、子供のアレルギーと同様に鼻炎から食物、皮膚炎などさまざまです」と福冨さん。 「子供のアレルギーは男の子のほうが多いのですが、大人のアレルギーは女性のほうが断然多いです。アレルギーとは、体内に入った特定の物質に対して免疫が過剰に反応して症状が出ることで、ストレスや不規則な生活などいわゆる『大人のライフスタイル』は、免疫の働きのバランスをくずす要因になります。アレルギーは、重篤な場合は命にかかわることもあるため軽く見てはいけませんし、症状がひどくなったり避ける必要のあるものが増えて生活に支障をきたすようであれば、正しい診断を受けるべき。ただ、ある程度自分で対処法がわかっていれば、生活改善などで症状をやわらげながらうまく付き合っていくこともできるのです」
Q.大人のアレルギーで多いのは?
A.花粉症、食物、咳ぜんそくが大人の3大アレルギー 「鼻炎、なかでも花粉症による鼻炎がとても多いですね。次いで食物アレルギーも多く、今や成人の10人に1人はなんらかの症状があるとも。咳ぜんそくの症状のかたもいます。一方、子供に多いハウスダストは大人ではそれほど多くありません。多数派ではないにしろ、化粧品や金属によるかぶれ、日光による皮膚炎などさまざまなものを含めると、アレルギーは本当に種類が多いのです」 ・花粉症 スギやヒノキのほか、草の花粉でも発症。主な症状は鼻炎。近年の傾向では草の花粉が減り、カバノキ花粉に反応する人の割合が増加。 ・食物アレルギー 特定の食物を食べると皮膚の蕁麻疹、のどや口内の違和感や腫れが起きる。運動が加わるとアナフィラキシーを起こすことも。 ・咳ぜんそく 花粉やダニ、黄砂などによって気道に炎症が起き、1カ月以上空咳が続く。慢性的な炎症で気道が狭く、過敏になっている状態。