<女性車掌を盗撮>、<運転席をフラッシュ撮影> 鉄道職員が「さすがに勘弁してほしい…」と漏らす“鉄道ファン”の迷惑行為
駅の発車メロディ録音オタク
駅のホームで、長い棒を持っている人を見かけたことはないだろうか。これは、棒の先端に付けたマイクで駅の構内アナウンスなどを録音する“録り鉄”と呼ばれる鉄道ファンだ。駅のホームで乗客を案内する社員B氏は、こういった録り鉄を見かけるたびに緊張感が走るという。 「都会と違い、地方の交流区間は大き目の電気が流れています。電気が流れている架線の近くを、長めの棒を持ってうろつくのは、感電する危険性があるのでご法度です。あと、黄色い線の内側から、線路に向かって棒を伸ばすのもやめてほしいですね。万が一、動き出した列車と棒が接触したら、大事故につながる恐れもあります」 驚くことにB氏は、車内のスピーカーにマイクをガムテープで貼りつけ、録音する鉄道ファンに遭遇したこともあるそうだ。さすがにこれは、やりすぎだろう。 「勝手にテープをベタベタ貼らないでほしいです。きれいに剥がせないパターンが多く、スピーカーに跡が残ってしまうこともしばしば。車両センターの人が残ったテープを剥がすのもひと苦労なので、車両には愛情をもって接してほしいものですが……」
女性車掌ストーキング&盗撮おじさん
女性車掌に対し、ストーカー紛いの行為を働く鉄道ファンもいる。ある車掌は、「この前Jさんの写真を撮ったから、写真を渡してあげて」と言われ、同僚の女性車掌の写真をもらったことがあるそうだ。明らかに盗撮である。 女性車掌の乗務時間を調べるか、もしくは予測して、電車に乗るおじさんもいるという。さすがにこれには恐怖を感じる車掌も多い。もちろん、純粋に旅行中の鉄道ファンもいる。そういった人に「写真を一緒に撮りたいです」と言われると、撮影に応じる車掌も少なくない。しかし、女性車掌のCさんはこう話す。 「同じことを、コンビニやスーパーの店員さんにもできますか。あなたの行いに恐怖を覚える人もいるんです。盗撮や付きまといはやめてほしいと思います」
乗務員のサインを集めるオタク
新幹線のグリーン車で、ゆっくり休んでいる芸能人を起こしてサインをねだり、トラブルになる例はよく聞く。しかし、このケースはそうではない。車掌などの乗務員にサインを求めるというのだ。そんな人までいるのか、と耳を疑ってしまうが、さきの女性車掌Cさんは時折、遭遇するという。 「普通列車で乗り継いだ時、いきなり手帳を広げられ、“ここにお手本があるので、この通りにサインを書いて、ハンコも押してください”とお願いされたことがあります。正直、面食らいましたよ。どう対応するか悩みます。先輩は嫌な場合はキッパリ断るらしいですが、手帳を見るとサインがぎっしり。ペラペラとめくってみると、知り合いの運輸区の社員のサインがあって、凄まじいコレクションでしたね」 サインを集める鉄道ファンは、ネットでは問題になることが少ないが、潜在的にかなり多いのではないかとCさんは予測する。知り合いの車掌がサインを求められ、書くことを渋ったところ、キレた鉄道ファンもいるらしい。自分の要求が通らないと恫喝する鉄道ファンは、各地で見かけるとCさんは言う。 「正直、車掌のサービスの範囲外なので勘弁してほしいです。ちなみに、サインを求めるお客さんはオタクはこれからの季節、増加しそうで恐怖を感じます。いわゆる青春18きっぷのシーズンに来るパターンが多いんですよね」