中学受験シーズン到来、鉄道ファンには実はチャンス問題が多い?(前編) 地理、環境問題、計算問題…取り上げられやすい理由とは「鉄道なにコレ!?」【第53回】
年が明ければ、中学受験シーズンが本格化する。少子化にもかかわらず首都圏では受験者数と受験率の増加が続いており、受験生の皆様とご家族も出題傾向の分析や健康管理に余念がないことと思う。本連載「鉄道なにコレ!?」を「読んでいる時間もない」と思った方は、ちょっと待ってほしい。実は、中学入試問題は、鉄道ファンにとってチャンスとなる問題が少なくないからだ。今回の前編と後編の2回にわたり、鉄道が教科を問わずテーマとなりやすい背景のほか、過去の出題例と解答、さらに2024年入試において鉄道関連で予想されるテーマについてもお届けする。読者の皆様も答えを考えていただけるように記事前半で触れた例題や過去問の解答は後半でお伝えするので、ぜひチャレンジして腕試しをしてほしい。(共同通信=大塚圭一郎) 【写真】「受験お守り」入場券発売 南海電鉄「学文路駅」 10月
※筆者が「共同通信Podcast」で音声でも解説しています。【きくリポ・鉄道なにコレ!?特別編9】中学受験、鉄道ファンには実はチャンス問題が多い? ▽あらゆる教科で鉄道は題材の宝庫 子どもが中学受験を経験した親御さんから「鉄道に関する問題が入試に結構出ているが、どうしてか?」と尋ねられた。2022年は西九州新幹線が武雄温泉(佐賀県武雄市)―長崎間で9月23日に部分開業し、日本で最初の鉄道路線が新橋(現在の汐留地区)―横浜(現桜木町)間で開業してから現在の太陽暦(グレゴリオ暦)で10月14日に150年(本連載第34回参照)を迎えたのを背景に、23年1~2月の中学入試ではこうしたテーマで作成した問題が出されたという。 筆者は学生時代に塾講師や家庭教師のアルバイトをしていたものの四半世紀余りも前で、一素人の意見にはなるが「問題作成者が入試で受験生の学力や思考力を判断する上で、鉄道は題材の宝庫だからだ」と断言できる。しかも鉄道は国語と算数、社会、理科とあらゆる科目に結びつく。 ▽時事問題にも絡めやすい